海外薬用植物園見学会 訪問場所紹介③フロリアード
4月5日から10月7日までオランダのフェンローで10年に一度行われる世界最大の園芸博覧会、フロリアードが開催されます。博覧会国際事務局(BIE)では、2010年上海万博や2005年愛知万博と同じエキスポ(EXPO)のカテゴリとして扱われています。
今回のフロリアードは66ヘクタールの広さに及び、2004年の浜名湖花博(56ヘクタール)と比べてやや広いとお考えいただくと良いでしょう。
第6回目の今回のテーマは「自然と現代の人々の生活の共存」です。このメインテーマの下、会場は5つのテーマワールドに分かれていて、それぞれ異なったプログラムが組まれています。みなさまが訪問する予定の5月24日午後にはワイン・ウイークのワークショップがあり、さまざまなオランダ産ワインのテースティングをしつつ、その製造過程を学ぶこともできます。
以下5つのテーマワールドについて解説いたします。
≪Relax & Heal≫
異なるコンセプトの庭園を組合せ、全体として自然との調和を重視する東洋の文化を意識しているようです。Feel Good Garden、Relax in the Cityなどのハーブに関係の深そうなものもあります。Japanese Gardenもあり、どのように受け取られているのか知る機会にもなりますね。
≪Green Engine≫
このテーマワールドの目玉は世界最新鋭のグリーンハウス「Villa Flora」でしょうか。奇抜なデザインとエネルギー効率の高い環境技術が生み出すオランダの傑作といって良いでしょう。その他チューリップの球根に関するパビリオンなどもあります。
≪Education & innovation≫
革新的な技術を用いたパビリオン、さまざまなアイデアが詰まったテーマワールドです。旧約聖書の世界と最新技術が交錯するイスラエルの「隠された庭園」や、オランダ政府が運営する巨大な種の形のパビリオンでは驚きの体験が! さまざまなレクチャー等も開催されています。
≪Enviroment≫
自宅で、オフィスで、また建物の中で、外で。植物を用いる場はどこにでもあり、これを上手に取り入れることで日々の暮らしの満足度は大いに高まることでしょう。このテーマワールドを訪れた方々が、街に緑を増やしたくなるクリエイティブな工夫がされています。
≪World Show Stage≫
世界各国の、自然と生活の関わり方、庭園文化を味わうことができます。オリジナリティー溢れるエンターテインメントもあるようです。喧噪を離れ、満開のバラ園でひとときを過ごすのも良いかもしれません。
(紹介文:桂川直樹)