2019.8.6

薬用植物園見学会in京都~武田薬品工業

ハーバルセラピスト

鈴木 房枝

毎年春になると必ずどなたかが見学会の写真をフェイスブックに載せられている、端正な佇まいの京都薬用植物園。
今年初めにJAMHAの会員に登録していただいて最初に届いた会報誌のイベントスケジュールに会の案内を見つけて真っ先に申し込みました。

当日は朝から生憎の雨予報。
しかし晴れ女の私はきっと大丈夫と出かけましたら有難いことに予報は外れて絶好の見学日和。日差しも強くて日傘を持ってこなかったことを悔やむほどでした。
園の紹介の後は2グループに分かれて明治時代の趣ある建築の展示棟へ。甘草や生薬を嗅いだり舐めたり。。。さらに香辛料園に移り、ハーブの生葉を触ったりちぎったり香りや辛味を楽しませていただいたりと、園内では至る所で体験型の見学をさせていただき詳しく案内してくださいました。

お薬の原料になっている植物については、薬の商品箱が貼り付けられており、日本薬局方に指定されている植物はその旨の記載がわかりやすく表記されていて管理が行き届いた印象を受けました。興味深かったのは美しく咲いていた芍薬の枝に牡丹の木を接ぎ木して増やすという話や、カギカズラの木の棘。節ごとに二本→一本の鋭い爪が見られて植物の生き延びようとする力を目の当たりにして驚きました。

また、普段よく使うムラサキの根なども栽培されている所を拝見して身近に感じました。案内役の方はとても知識が豊富であっと言う間に最後の漢方処方園へ。興味のあった大建中湯(だいけんちゅうとう)の寄せ植え?を発見してわくわくしました。胃の働きを助けるために私は山椒を好んでいただいていますが、組み合わせも大事だなと気付きをいただきました。

写真や参考書でしか見たことのない生薬やハーブ、またよく知っている木や草が実は薬草だったことを知って植物学については初心者なのでどれもこれも興味深く貴重な時間でした。