有毒植物による食中毒の発生について スイセンによる食中毒
世界のメディカルハーブ TOPICS
JAMHA企画広報委員会 会報誌部会が注目したニュース&トピックスをご紹介します。
東京都からニラとスイセンの誤食中毒の情報が出ています。毎年必ずありますので、同じ圃場に植えないなどして、気をつけてください。
福祉保健局健康安全部食品監視課
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2020/04/27/01.html
自宅の庭に植えていたスイセンをニラと誤って採取し、調理して喫食したことにより食中毒が発生しました。食用として植えた植物以外のものは、食べないでください。
例年、特に春先から夏にかけて、全国的に有毒植物を誤食して食中毒となる事例が発生しています。明らかに食用と鑑定できるもの以外は、絶対に食べないでください。
2020年4月23日(木曜日)、午前9時35分、東大和市内の病院から多摩立川保健所に、『4月22日(水曜日)午後10時00分、立川市内在住の家族3名がおう吐の症状で受診した。患者は、22日(水曜日)の夜に喫食した「ニラスープ」に「ニラ」と誤って「スイセン」を入れてしまったかもしれないと話していた。』旨、連絡があった。
患者は数年前から自宅の庭でニラを栽培しており、4月22日(水曜日)に庭に生えていた植物をニラと思い味噌汁(スープ)に入れて喫食したところ、喫食した直後から1時間30分後に、家族3名が吐き気、下痢等を呈した。患者宅では、数年前から庭でニラとスイセンを栽培していた。4月23日(木曜日)、味噌汁(ニラスープ)の残渣、患者が採取した植物の球根について、東京都健康安全研究センターで検査を実施したところ、本日、患者が喫食した植物はスイセンであることが判明し、スイセンの有毒成分(リコリン、ガランタミン)を検出した。
初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第52号 2020年6月