薬用植物園見学会 in 京都~武田薬品工業京都薬用植物園~(2020/10/13)
薬用植物園見学会 in 京都に参加して
秋晴れの心地よかった10月13日、薬用植物園見学会in京都(武田薬品工業(株)京都薬用植物園)が行われました。何回目の参加になるでしょうか、ハーブ、漢方薬、予防医学などに興味がある私にとって、とても好きな薬用植物園です。
まずは、展示棟へ。明治41年(1908年)神戸市東灘区に野口孫市氏が設計され、1995年の阪神・淡路大震災後に移築、再生された建物には生薬の標本を中心に展示されており、百味箪笥、薬研、乳鉢、薬缶などの生薬に関するさまざまなものも見ることができます。
その後、薬用ハーブ園、温室、漢方処方園と続きます。とても見やすく整理されて栽培されている約2,400種の植物、私たちの古今東西の祖先が生活の知恵として利用してきた薬用植物が植えられています。
さらに西洋薬発見のもととなった医薬品原料植物エリアもあります。先人の知恵という言葉を思いました。植物は薬草園の方の案内のもと全て見る、味わう、かぐ、さわる、聞くことができます。
ゴシュユという植物がとても心に残っております。
「お〜」「ゴホゴホッ」「舌が痺れる〜」。口にされたことがある方は経験しておられるかと思われますが、とても独特の苦味のある植物でした。最後に漢方処方園。私達が耳にしたことがある葛根湯など多くの漢方薬を処方の構成生薬ごとに植物で栽培・展示されています。
植物や自然が私達に与えてくれるものはとても多いと感じました。それらについて今一度立ち止まり、ゆっくり考える時間を頂戴できたことに感謝しております。武田薬品工業京都薬用植物園のスタッフの皆様、JAMHAのスタッフの皆様ありがとうございました。
初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第54号 2020年12月