アーユルヴェーダ・ハーバルスープ 「Cola Kanda」
アーユルヴェーダの基本的な考え方の1つ、「医食同源」。病気を治すのではなく、病気になりにくい身体をつくる予防医学であるアーユルヴェーダでは、食事は健康のために薬と同じくらい重視されています。
冬の間にじっと根を張っていた草花が芽吹く季節「春」。
今回は春におすすめの植物を使った「キャンダ(お粥)」をご紹介します。
材料・用具
[ 材料(2人分)]
米…………………………………… 75g※
水………………………………… 250mL
ほうれんそう(茹でたもの)……… 2〜3束
セリ(茹でたもの)……………… 2〜3束
ココナッツミルク……………… 200mL
ハーブソルト…………………… 小さじ1
クコの実……………………… お好みで
※ 炊いたご飯を使う場合は150g。水の量を調整してください。
[ 用 具 ]
包丁、まな板、小鍋、ミキサー(またブレンダー)、小さじなど
作り方
①水洗いしたお米、水、ハーブソルトを小鍋に入れ、お米が柔らかくなるまで炊く。
③❷にココナッツミルクを入れ、ミキサーまたはブレンダーにかける。
④塩加減をみて、お好みでクコの実を添えてでき上がり。
OTHER ハーブソルトの作り方
[ 材料・用具 ]
塩……………………………………30g
フレッシュローズマリー………………1枝
レモンの皮…………………………少々
すり鉢、すりこぎ、キッチンペーパーなど
❶ローズマリーは枝の部分を除き、耐熱容器にのせ、レンジで乾燥するまで加熱する(自然乾燥でもOK)。
❷乾燥したハーブを手でほぐし、すり鉢で細かくする。
❸レモンの皮をおろし、キッチンペーパーにのせ、レンジで30秒ほど加熱する。
❹塩と②と③を混ぜて、でき上がり。
MEMO
スリランカのお粥、コラキャンダ。シンハラ語でコラ=緑・葉、キャンダ=お粥の意味。春は凍っていた大地が溶け、水分になるように、心身共に重くなりやすくなるとアーユルヴェーダでは考えますが、苦味や渋味のある食べ物は、その重だるさを解消してくれます。温かく消化によいお粥は、特に朝食に摂るのがおすすめです。スリランカでは、ゴーツコーラやカラピンチャ(カレーリーフ)を使いますが、今回は日本で作りやすい、ほうれんそうとセリを使いました。
【コラキャンダにおすすめの日本の野菜】
ブロッコリー・ふきのとう・小松菜・ほうれんそう・春菊・アスパラガス・クレソン……など、春に旬の植物であり、苦味のあるもの。
POINT
何を食べるかだけでなく、どんな環境で食べるか、誰と食べるかなども大切。不快な環境での食事は、精神的な未消化物がたまり、いずれ病気の一因となります。
アーユルヴェーダとは ?
5,000年の歴史をもつインド・スリランカ発祥の伝統医療。「よりよく生きるための教え」として、瞑想やヨガ、オイルマッサージ、呼吸法、ハーブを用いた食事療法などを毎日の生活に取り入れて、病気を予防し、心と体の健康を保つことを目的としています。
初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第55号 2021年3月