2021.6.30
葉物野菜を1日1カップ食べると心臓病のリスクが低下?
硝酸塩が豊富な野菜を1日1カップ食べるだけで、心臓病のリスクを大幅に減らすことができるようだ、という豪州エディスコーワン大学からの研究報告。
研究チームは、23年間にわたって「デンマークの食事、がん、および健康」研究に参加しているデンマーク在住の53,150人からのデータを調査した。
23年間の追跡期間中に、14,088件の心血管疾患の発症が記録された。そして、野菜からの硝酸塩の摂取量が最も高かった(1日141mg)上位5分の1の人は、最も低かった下位5分の1の人に比べて、収縮期血圧が約2.5 mmHg低く、心臓病のリスクが12-26パーセント低いことを発見したという。
「我々の結果は、硝酸塩が豊富な生野菜を毎日1カップ(または調理済み野菜半カップ)食べるだけで、心血管疾患のリスクを大幅に減らすことができる可能性があることを示している」と主任研究者のキャサリン・ボンドンノ博士はコメントしている。
ボンドンノ博士は、バナナやベリーのスムージーにほうれん草を入れるなどの方法は、我々の毎日の葉物野菜を補充する簡単な方法かもしれないと述べている。
「葉物野菜をブレンドすることは問題ないが、それらをジュースにしてはいけない。野菜をジュースにすると、果肉と繊維が除去されるからだ」とボンドンノ博士は述べている。
https://link.springer.com/article/10.1007/s10654-021-00747-3
初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第56号 2021年6月