2021.7.13

ガーデニング・ハーブレッスン
ベランダやキッチンなどの“小さなハーブ園”

樹木医

本位田有恒

ベランダやキッチンなどの、ちょっとしたスペースで“小さなハーブ園”を楽しみませんか。


兵庫県にある神戸布引ハーブ園の本位田有恒園長が、おうちでも気軽に実践できるハーブの上手な取り入れ方をご紹介します。

植物を取り入れることで、生活はぐっと豊かになります。
私がご紹介するのは、そのためのコツやアイデア。
今回は、まず押さえておきたい3つのポイントをお話しします。

Point1 愛情を込めて植物を「育てる」

ハーブを含め、植物とのつき合いは「植える」ことから始まります。ただし、種や苗を植えただけでは元気な植物は育ちません。どれだけ愛情をもって育てられるかどうかが、植物とよい関係を築く上で大切なポイントになります。植物を育てるということは、人を育てることと同じ。たくさんの愛情を注いでいけば、やがては家族の一員のような存在になっていきます。この連載をヒントに植物と一緒に暮らす喜びや楽しさを、ぜひあなたも体感してください。

Point2 まずは簡単なことから始めてみましょう

植物を暮らしに取り入れようと思っていても「お世話が大変そう」、「枯らしてしまったらどうしよう」と考え、躊躇される方も多いと思います。でも実際にはとても簡単なこと。買ってきたお花を飾るだけでもいいし、近くの公園に咲いているお花を見にいくだけでもいいのです。まずは今ある暮らしの中にちょっとだけ植物を取り入れてみる。そこから少しずつ植物を「育てる」、「見る」、「活用する」といったようにステップアップしていきましょう。

Point3 「気楽に」、「楽しく」、「おしゃれに」

植物は、私たちに様々な効果をもたらしてくれます。植物の鮮やかな緑を見るだけでも癒やされ、優しい気分になれます。日々の忙しさの中で忘れがちですが、植物は私たちの生活にはなくてはならないもの。そんな気づきをもってもらうと、より植物との関係が自然と深まっていくことでしょう。キーワードは「気楽に」、「楽しく」、「おしゃれに」。神戸布引ハーブ園を事例に、おうちでも気軽に実践できる植物の上手な取り入れ方をご紹介していきます。一緒に素敵なガーデンづくりを始めましょう。

神戸布引ハーブ園。四季折々の花やハーブが咲き誇る。
樹木医
本位田有恒 ほんいでんありつね
大学で造園について学び、神戸市の都市公園・日本庭園「相楽園」の園長を務め、その後、2019年3月まで神戸布引ハーブ園の園長職。その他数々の庭園や公園づくりに携わり、神戸市の緑花まちづくりにも取り組むなど、植物に対して深い造詣をもつ。

初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『HERB & LIFE』 VOL.17:2017年6月