世界を巡るハーブの食卓 from Hawaii
フリフリチキン
古くからハーブは身近な暮らしの中で活用されてきました。
その知恵は、各地域の家庭料理にも見ることができます。
今回は、常夏の島ハワイから南国の風と共にお届けします。
島の恵みをバラエティ豊かに
ハワイは先住民であるポリネシアンと19世紀以降に移民した様々な人種の人々が暮らす多民族社会。ポリネシアンがかつてこの島に持ち込んだ農産物や家畜類、そして豊かな海の恵みによってハワイ料理は発展しました。一方で、移民たちによって育てられた「ロコフード」も人々に親しまれています。“人種のるつぼ”ともいえる歴史的背景が、バラエティに富んだハワイの食文化を形成しています。
フリフリチキン
フリフリ(HULIHULI)は、ハワイ語で「回す」という意味。ハワイでは、野外でチキンを丸ごと串刺しにして回しながら焼く光景をみることができます。
材料(2人分)
骨つき鶏もも肉 2本(約300g)
トマト(スライス) 1/2個
グリーンリーフ 2枚
レモン(スライス)2枚
A ーーーーー
ニンニク(すりおろし)2片
塩 小さじ1/2
ハチミツ 小さじ2
パプリカパウダー 小さじ1
コリアンダーパウダー 小さじ1/2
しょうゆ 小さじ2
赤ワインまたは酒 小さじ2
サラダ油 小さじ1
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作り方
- 鶏もも肉は余分な脂を取り除き、裏側は骨に沿って切り込みを入れる。さらにフォークで数か所刺しておく。
- Aをボウルに入れ、よく混ぜ合わせておく。
- 密閉袋に鶏肉と2を入れてよく揉み、冷蔵庫で6時間位漬け込む。
- 3を180℃のオーブンで20~25分位こんがりと焼く。
- 取り出してぶつ切りにして皿に盛り、グリーンリーフ、トマト、レモンを添える。
Herb Memo
ニンニク(ユリ科)
古代エジプトでは、ピラミッド建設時に労働者の滋養強壮のために与えられていたといわれる。殺菌力が強く、かぜや食中毒の予防にも効果的。
コリアンダー(セリ科)
香辛料や調味料、薬用として数千年前から利用されてきた。タイでは「パクチー」、中国料理では「香菜(シャンツァイ)」と呼ばれる。独特の香りは食欲増進作用をもつ。
シソ(シソ科)
抗酸化作用が強く老化防止にも有効。香り成分にはリラックス効果があるといわれ、刻むことでより香りが立ち、薬効も高まる。
初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『HERB & LIFE』 VOL.9:2015年6月