2021.9.7
赤血球オメガ3レベルが高いと平均余命がほぼ5年長く
赤血球のオメガ-3系脂肪酸レベルが高いものは、全死因による死亡リスクが低めであるようだ、というスペイン・ホスピタルデルマール医学研究所の報告。
研究チームは、米国の長期大規模疫学研究であるフラミンガム子孫コホートから平均11年追跡調査された65歳以上の2,240人の血中脂肪酸レベルのデータを解析した。
その結果、赤血球中のオメガ-3系脂肪酸レベルは喫煙と同様に、全死因による死亡リスクの優れた予測因子であったという。
オメガ-3系を含む4種類の脂肪酸(14:0, 16:1n-7, 22:0, および オメガ-3インデックス(O3I; 20:5n-3 + 22:6n-3))は死亡リスクの優れた予測因子として機能し、平均余命がほぼ5年長いことと関連していた。このうち2つ(14:0, 22:0)は飽和脂肪酸で、平均余命が長いことに関連しているのは極めて興味深いことであるという。
「通常、喫煙者であると平均余命が4.7年短くなる。これはオメガ-3系脂肪酸が高レベルに含まれている場合と同等である」と研究者はコメントしている。
https://academic.oup.com/ajcn/advance-article/doi/10.1093/ajcn/nqab195/6301120
初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第57号 2021年9月