2021.9.7
カラフルな食品が認知機能の低下を抑える?
イチゴ、オレンジ、コショウ、リンゴなどのフラボノイドが豊富な食品を毎日0.5サービング以上摂取する人は、認知機能低下のリスクが20%低いようだ、という米国ハーバード大学からの研究報告。
研究チームは、米国の長期大規模疫学研究である、看護師健康研究(1984-2006)の参加女性49,493名と、医療専門職追跡研究(1986-2002)の参加男性27,842名のデータを解析した。
年齢や総カロリー摂取量など種々の因子を調整してデータを解析した結果、フラボノイドを最も多く摂取した者は、最も少なかった者に比べて、認知機能低下のリスクが20%低いことが明らかになった。
特に、フラボンの摂取が最も多かった者は、最も少なかった者に比べて、リスクが38%低く、フラバノンでは36%、アントシアニンでは24%、それぞれ低かったという。
「他のファイトケミカルがここで働いている可能性はあるが、フラボノイド、特にフラボンとアントシアニンが豊富なカラフルな食事は、長期的な脳の健康を促進するために試す価値がありそうだ。
20年前に人々がフラボノイドを食事に摂取していたのか、それとも最近フラボノイドを取り入れ始めたのかに関わらず、これらの保護関係が見られた」と主任研究者のウォルター・ウィレット教授はコメントしている。
https://n.neurology.org/content/early/2021/07/28/WNL.0000000000012454
初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第57号 2021年9月