2021.9.18

植物園めぐり 神戸市立森林植物園

暑さが和らぎ、心地よい風が秋の香りを届けてくれます。深みのある緑色から色鮮やかに変化してゆく紅葉や、実りを楽しむことのできる特別な季節。今だけの素敵な出合いを見つけに、植物園へ出かけてみませんか。

生きた植物本来の姿を樹林として守り続ける植物園

六甲山地の一角に位置する神戸市立森林植物園は、1940年に水源と土壌保全を目的に創設されました。豊かな自然を絶やすことなく後世に伝えていくため、単なる見本ではなく「生きた植物本来の姿」を守り続けています。総面積142.6haの広大な敷地の中で、六甲山をはじめ日本の代表的な樹木や世界各地の樹木を、原産地別に約1,200種(うち外国産約500種)植栽。ハナノキ、イロハモミジ、ハゼノキなどの38種約3,000本もの紅葉は圧巻の景色です。

園内散策会や子どもと楽しめる体験学習など、季節ごとのイベントが多数開催されています。

世界の自然を表現した神戸市国際親善の象徴の森

神戸市との姉妹・友好都市提携を記念して造られた『国際親善の森』は4つのエリアに分けられ、それぞれ『シアトルの森』『天津の森』『ブリスベーンの森』『リガの森』と名づけられました。各国原産の樹木やシンボルとなる建物・モニュメントが異国情緒漂う景色を楽しませてくれます。

また園内には幻の花といわれた六甲の名花・シチダンカをはじめとした25種350品種約5万株のあじさいが広がる『あじさい園』や、日本原産種のつつじなどが楽しめる『つつじ・しゃくなげ園』、ソメイヨシノ・オオシマザクラなど約100本の桜が植栽された『さくら園』などがあり、開花時期には多くの人が訪れます。

エリア紹介

天津の森(国際親善の森)

1983年に神戸市と中国天津市の友好都市連携10周年を記念して造られました。天津市より寄贈された「友好の碑」と、シダレエンジュ、シダレヤナギ、カンレンボク、ハクショウ、シナレンギョウなど、中国原産の樹木を展示しています。

シアトルの森(国際親善の森)

1972年に神戸・シアトル姉妹都市連携15周年を記念して造られ、面積約2.5haの敷地に北アメリカ原産の約40数種類の樹木とログハウスなどの建物が並びます。日本とはまた違った、シアトルの美しい自然の景色が広がります。

長谷池

園の中心地にあり、春は新緑、初夏はスイレンやアサザなどの水辺植物たちが四季折々の池の美しさを演出しています。水面に映るハナノキや各種カエデの紅葉は特に美しく、人気の紅葉スポットになっています。

Information
神戸市立森林植物園

  • 住所 : 〒651-1102 兵庫県神戸市北区山田町上谷上字長尾1-2
  • TEL : 078-591-0253
  • 休園日 : 毎週水曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)
    • 「新緑 つつじ・しゃくなげ散策」「森の中のあじさい散策」「森林もみじ散策」の各期間中は無休
  • 開館時間:9:00~17:00(入園は16:30まで)
    • 「森の中のあじさい散策」「森林もみじ散策」の各期間中は早朝・延長開園あり
  • 入園料 : 大人(15歳以上)/300円、小人(小・中学生)/150円
    • 兵庫県内居住で65歳以上の方(要証明書)、のびのびパスポート提示の方は無料です。 
  • 駐車場 : あり(乗用車700台分 500円/1日、二輪車無料)

初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第57号 2021年9月