2022.5.29
菖蒲湯:薬湯で学ぶ先人たちの暮らしの知恵
強い香りで邪気を払い、薬効で健康に!
古くから日本では、化粧水や薬湯など、体の清浄を保つためにもハーブを利用してきました。
主に用いられたのは、ドクダミ、ヨモギ、ビワの葉、モモの葉など抗菌作用や抗炎症作用の高いハーブです。
薬湯なら、端午の節句に合わせて菖蒲湯をぜひ。
ショウブには厄除けの力があるといわれますが、薬効にも優れ、肩こり、神経痛、リウマチ、腰痛、冷え症、筋肉痛などに効くとされています。
先人たちの暮らしの知恵に思いをはせながら、この季節ならではのハーバルバスを、ゆっくり楽しみましょう。
用意するもの
- 〔用具〕ひも
- 〔フレッシュハーブ〕ショウブ 5~10本
作り方
- ショウブを適当な長さに折り、ひもで束ねる。
- 沸かし湯の場合は、水のうちからショウブを入れ、42~43℃の高めに沸かした後、好みの温度に下げて入浴する。
- 給湯式の場合は、浴槽が空のうちからショウブを入れ、高めの温度で給湯してから、冷まして入る。
POINT: ショウブを入れてから一度高めの温度にすることで香りが増します。
ショウブ
- 【 学 名 】Acorus calamus
- 【 科 名 】ショウブ科
- 【使用部位】根茎
- 【主要成分】テルペン、フェニルプロパノイド(オイゲノール、β-アサロン)
- 【 作 用 】血行促進、疲労回復、健胃、鎮痛、鎮静
- 【 適 応 】胃の不快感、疲れ
初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第59号 2022年3月