2022.5.31
緑色地中海ダイエットは加齢に伴う神経変性を遅らせる?
緑色地中海ダイエットは、加齢に伴う神経変性を遅らせる働きがあり、部分的にはポリフェノールのおかげかもしれない、というイスラエル・ネゲヴ・ベン・グリオン大学からの研究報告。
研究チームは、31-82歳の男女284人(男性88%)をランダムに3群に分け、18カ月にわたって各々(1)健康的な食事ガイドラインダイエット群、(2)地中海ダイエット群、(3)緑色地中海ダイエット群を提供した。地中海群にはポリフェノールが豊富なクルミが追加された。緑色地中海群には、さらに高ポリフェノールの野菜・果物と、緑茶3-4杯、マンカイウキクサ青汁1杯が追加された。3群とも、有酸素運動プログラムに無料で参加した。
試験の結果、両方の地中海ダイエット群で、脳萎縮の有意な低減がみられたという。特に50歳以上の参加者では、緑色地中海ダイエット群でより大きな低減が観察された。
緑色地中海ダイエットの加齢に伴う脳萎縮への有益な効果は、ポリフェノールによって部分的に説明される可能性がある。ポリフェノールは血液脳関門を通過し、神経炎症を減らし、海馬の細胞増殖と神経新生を誘導する可能性がある」と研究者はコメントしている。
初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第59号 2022年3月