ラベンダーの植物学と栽培
今回は、ラベンダーとその仲間の特徴や栽培方法などを、植物学の視点で解説します。
分類・名称
分類
ラベンダーは一般にはシソ科(Lamiaceae)ラワンドゥラ属(Lavandula)植物の総称です。以下、単にラベンダーと記す時は広義にラワンドゥラ属全体を指すこととします。
World Flora Onlineにはラワンドゥラ属に8種の自然交雑種を含む47種が掲載されています(下記、ラベンダー類全47種の分類)。ラワンドゥラ属には、ラワンドゥラ亜属とファブリキア亜属、サバウディア亜属の3亜属があり、このうち、ラワンドゥラ亜属を中義でラベンダーといいます。ラワンドゥラ亜属はラワンドゥラ節、ストエカス節、デンタータエ節の3節とそれらの交雑種からなります。
一般分類でいうイングリッシュ系(広義のイングリッシュラベンダー)はラワンドゥラ節5種からなります。また、フレンチ系(広義のフレンチラベンダー)はストエカス節6種とデンタータエ節1種からなります。このほかイングリッシュ系とフレンチ系の交雑種が3種あります。イングリッシュ系とフレンチ系の違いは、乱暴にいえば花穂の先端のリボン(苞葉)の有無です。
イングリッシュ系のうち、ラワンドゥラ節は、アングスティフォリア、ラティフォリア、ラナータの3種と交雑種2種からなり、この節を一般にはスパイカあるいはスピカと呼ぶ一方、狭義のイングリッシュラベンダーと呼ぶ場合があります。
アングスティフォリアは最狭義のイングリッシュラベンダーであり、真正ラベンダーやトゥルーラベンダー、コモンラベンダーとも呼ばれ、ラベンダーの中のラベンダーともいうべき代表種です。単にラベンダーと呼ばれることもありますが、どの種か相手に伝わらないので種名を示すようにしましょう。
ラティフォリアは一般にスパイクラベンダーやヒロハラベンダーとも呼ばれ、ラナータはウーリーラベンダーとも呼ばれます。
イングリッシュ系の交雑種にはアングスティフォリアとラティフォリアの自然交雑種であるインテルメディアと、ラティフォリアとラナータの自然交雑種であるロサエがあります。インテルメディアは一般にはラバンディンやダッチラベンダーと呼ばれています。
フレンチラベンダーは、広義ではストエカス節3種とデンタータ節1種、自然交雑種3種の計7種を、中義ではストエカス節3種を、狭義ではストエカス1種を指します。
イングリッシュ系とフレンチ系の交雑種も3種あります。このうち、ヘテロフィッラは一般にスイートラベンダーと呼ばれます。
ファブリキア亜属にはプテロストエカス節16種とスブヌダエ節10種、カエトスタキス節2種、ハシケンセス節2種の計30種あります。このうちプテロストエカス節のムルティフィルダやピンナータはレースラベンダーと呼ばれ、カナリエンシスと共に苗などが広く流通しています。
サバウディア亜属には2種あります。
名称
英語のlavenderは古仏語のlavandreを語源とし、古代ローマで入浴や洗濯に用いていたことから「洗う」を意味するラテン語のlavoに由来するとされていますが、「青みを帯びた」を意味するラテン語のliveo(lividus)に由来する説もあります。属名のLavandulaは、これらのヨーロッパ言語をもとにリンネによって名付けられました。
真正ラベンダーの学名はLavandula angustifolia Mill.で、シノニム(異名)としてLavandula officinalis Chaix.やLavandula spica L.などがあり、古い文献ではこれらの学名を目にすることがあります。
人とのかかわりの歴史
ラベンダーは、古代エジプト時代から使われ、古代ローマでは入浴や洗濯に用いられました。また、ディオスコリデス(40頃-90頃)が消化不良や鎮痛、傷、火傷、皮膚疾患に推奨して以降、伝統医学の発達とともに薬用として定着しました。これら古代に用いられていたラベンダーはストエカスと考えられています。
その後、中世ヨーロッパでは、蒸留法の発明・普及と相まって、精油が重用されるようになり、19世紀に入るとイングリッシュラベンダーが人気を博すようになりました。
アーユルヴェーダではインド原産のビピンナータを用いますが、中薬大辞典にラベンダーの記載は見られません。
日本には江戸後期に導入され、明治維新でも再導入されますが定着せず、1937年、曽田香料が北海道に種子を導入してから、産業として発展しました。ただし1972年以降、精油生産産業は衰退し、のちに富田ファームによって観光産業として復活しました。その後1980年代のハーブブーム以降、各家庭に植えられて利用されるまでに定着しました。
形態・成分
ラベンダー(広義)は常緑低木で地面に近いところから分枝し半球状になります。
樹高はアングスティフォリアで60cm程度、インテルメディアで90cm程度とインテルメディアの方が大型です。
葉は、イングリッシュ系やストエカスでは線形で全縁ですが、デンタータでは鋸歯があり、ファブリキア亜属では披針形で羽状に深裂してレース状になります。また、アングスティフォリアで葉長5cm×葉幅0.5cmなのに対し、インテルメディアでは7cm×1cmと大型です。
花茎長はアングスティフォリアで30~40cmなのに対して、インテルメディアではその倍にも伸長して分枝し、ストエカスでは半分以下で伸長しません。花茎横断面は、厚角組織が四隅に発達していて正方形を呈しています。
花序は輪生する穂状花序で、1段に2つの輪撒花序をつけ、1つの輪撒花序には5~10の小花をつけます。なお、フレンチ系では節間を空けずに密生した花序を形成します。花は萼、花冠、雄ずい、雌ずいからなります。萼は筒状で萼筒とも称し、開花前には蕾と呼ばれ、この時期から観賞されます。萼筒と花冠はラベンダー色といわれる紫色を基本としますが、萼筒の緑の品種や、花冠の白やピンクの品種もあります。なお、イングリッシュ系では苞葉が発達しないのに対し、フレンチ系では各苞葉が発達して萼筒を隠し、苞葉の隙間から花冠を出します。また、フレンチ系では花序の先端に花弁のように色づいたリボン状の苞葉を伸ばす特徴があります。
果実は痩果で一般に種子扱いされ、萼筒中に4つあるうちの1~2つが発達します。
花や葉、茎には腺毛があって精油を蓄えており、こすれたりして腺毛が壊れると揮発して芳香を放ちます。精油は外敵から身を守るための手段と考えられ、新芽や花などの大切な部位に多く分布し、特に萼筒に多く分布しています。腺毛は乾燥しても壊れません。
ラベンダー精油は古くからフランスが主産地でしたが、最近ではブルガリアをはじめとする東ヨーロッパが主産地になっています。ラベンダー精油の生産の主体はインテルメディアで全体の75%にもなり、次いで、アングスティフォリアの20%、ラティフォリアの5%となります。収油率はアングスティフォリアで1%前後、インテルメディアでは1~3%です。精油成分はケモタイプがあるほか、生育ステージや環境によって大きく変化します。収穫後、高温乾燥すると精油含量は大きく減少しますので自然乾燥がよいでしょう。各種のティピカルな精油特性は次の通りです。
アングスティフォリア:酢酸リナリル30~60%、リナロール25~40%。鎮静作用があって自律神経のバランスを整えるほか、火傷やニキビ、汗疹などの皮膚トラブルにも用いられる。
ラティフォリア:リナロール20~50%、1,8-シネオール20~40%、カンファー8~20%。虫刺されや皮膚疾患に用いられるほか、スパイクラベンダーオイルはアスピックオイルとも呼ばれ、絵の具の溶剤にも用いられる。
インテルメディア:リナロール、酢酸リナリル、カンファー、シネオールなど。収油量が多い。主に石鹸などの香料原料。リラックス効果はやや劣るものの、筋肉痛や肩こり、腰痛、インフルエンザ等呼吸器感染症予防に用いられる。
ストエカス:フェンコン30~50%、カンファー15~30%、カンフェン15~25%。イングリッシュ系とはかなり異なり、フェンコンやカンファーといったケトン類を多く含むため、妊娠中の女性や乳幼児には使用しない。
性状と栽培
ラベンダーは地中海沿岸~中東~南アジア原産です。アングスティフォリア種は地中海沿岸からアルプスにかけての標高1,700m付近の高地に、ラティフォリア種は地中海沿岸の標高200~700m付近の低地に自生し、インテルメディア種はこれらの中間の標高700~1,000m付近に自生します。現在、プロバンス地方で精油生産のために栽培されるラベンダーの75%がインテルメディア‘グロッソ’です。一方、北海道のラベンダーのほとんどはアングスティフォリアです。
温帯原産の常緑低木で、生育限界温度は種によって異なり、最も耐寒性の強いアングスティフォリアで雪の下であれば気温が氷点下30℃になる地域でも越冬可能であり、次いで、インテルメディア、ラティフォリア、ストエカス、デンタータ、プテロストエカスの順で耐寒性が弱くなり、ストエカスやデンタータのようなフレンチ系や、プテロストエカスでは氷点下5℃以下になるような場合は防寒対策が必要です。逆に、アングスティフォリアは暑さや蒸れに弱く、プテロストエカスもやや耐暑性に乏しい傾向にあります。
開花期はアングスティフォリアやインテルメディアで6~7月、ストエカスで4~6月で、場合によっては年に2回、品種によっては3回咲く場合もあります。デンタータやプテロストエカスは周年四季咲きです。
種子を発芽させる場合、20~25℃で2~3週間を要します。自発休眠があるため発芽率は極めて低く、休眠打破のために水を吸わせた種子を湿らせた状態のまま冷蔵庫に1か月程度置くことで発芽率が若干向上します。
苗から育てる場合、春に植えつければその年、花を楽しむことができます。
挿し木も可能ですが、難しい部類に入ります。挿し木は開花終盤にその年伸びた緑色の茎で行います。節を数節以上付けて長さ10cmに切り、節の半分が地面に埋まるように、下半分の葉を取って挿します。
アングスティフォリアやインテルメディアが5~6年経つと一枝ずつ枯れていく現象をよく目にします。これは、道管病と呼ばれる、道管を塞いでしまう土壌病害によるもので、ラベンダーではフザリウム菌によるものと考えられます。この病原菌は土壌に棲みついていて、ラベンダーが大きくなって根元が自重で裂けた時に、その裂け目から、雨の跳ね返りなどで侵入して維管束内の道管を塞いでしまいます。道管が塞がれるとその先に水が行かずに、その枝だけが枯れることになります。やがて、すべての道管が塞がれると株全体が枯死します。これを防ぐには、株元だけ水はけをよくして無菌に保つ必要があります。鉢底の大きく空いた素焼き鉢に、鹿沼土や籾殻くん炭、火山礫などの微生物のいない水はけのよい土を入れてそこに苗を植え付け、その鉢ごと地面に植えると、株元での菌の繁殖を抑え、栄養は鉢底から伸びた根で吸収することができます。
自重で株元が裂けるのを防ぐには、窒素過多にならないようにすることです。腐葉土やバーク堆肥など、窒素分(タンパク質)の少ない堆肥を年に1回施しましょう。そのほか、剪定も有効です。梅雨明けの高温による蒸れ防止も兼ねて、花が咲き終わった頃に毎年剪定します。その際、葉のないところまで刈り込むと新芽が芽吹きませんので、緑色の葉を残してバリカン刈りのように剪定します。
精油成分を増加させるためには日当たりのよい場所で十分に光合成を行う必要があります。
インテルメディアの花冠(Co)と萼(Ca)、苞葉(B)。萼や花冠にきらきら光っているのが腺毛(→)で、内部に精油を含有し、外敵などによって腺毛が壊されると精油を分泌する。
自重で株元から裂けたインテルメディア。裂けた株元の傷口からフザリウム菌に感染して道管を塞ぐ。塞がれた道管の先の枝(→)だけが枯死し、いずれすべての傷口から菌が侵入するとその株が枯死する。
ラベンダーの花穂。左から、アングスティフォリア、ストエカス、デンタータ、ムルティフィダ、カナリエンシス。イングリッシュ系では苞葉は発達せず萼がむき出しになるが、そのほかの種では苞葉が萼を隠すように発達。萼は筒状を呈するため萼筒とも呼ばれる。ストエカスでは萼が外から完全に見えないが、デンタータでは苞葉がルーズで萼がところどころ顔を出す。フレンチ系では頂部の苞葉が花弁の様に発達して色づく。Co;花冠、Ca;萼(萼筒)、B;苞葉
ラベンダー類全47種の分類
- 属: Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節: イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕section Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 種:
- 亜種:
- 学名: Lavandula angstifolia Mill. アングスティフォリア 種小名の意味 [狭い葉の]
- 学名のシノニム: synonym; Lavandula officinalis Chaix., Lavandula spica L., Lavandula vera DC.
- 一般名: 真正ラベンダー、トゥルーラベンダー(true lavender)、コモンラベンダー(common lavender)、イングリッシュラベンダー(English lavender)、ラベンダー・アングスティフォリア(lavender angustifolia)、ラワンドゥラ・アングスティフォリア(Lavandula angstifolia)
- 地中海沿岸原産。狭義でイングリッシュラベンダーとはアングスティフォリアを指し、ラベンダーの中のラベンダーともいうべき代表種。古い文献ではL. officinalis Chaix.やL. spica L.などの旧学名=異名(synonym)を目にすることがある。亜種が1つある。園芸品種は実生による選抜か、実生どうしを交配して作った品種。 耐寒性があるが、高温多湿に弱い。精油成分は酢酸リナリル30~60%、リナロール25~40%。心身に優れた鎮静作用があって自律神経のバランスを整えるほか、火傷やニキビ、汗疹などの皮膚トラブルにも有効。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕section Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 品種名 Munsted(マンステッド)
- 英国のガートルード・ジキルが作出して1916年に発表。彼女の本拠地のマンステッドウッドにちなんで命名。草丈30cm。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕section Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 品種名 Hidcote(ヒドコート)
- 1920年代に英国のローレンス・ジョンストンがフランスから導入して作出。コッツウォルズにある彼の本拠地のヒドコートマナーガーデンにちなんで命名。萼筒、花冠ともに濃紫色。草丈50 cm。RHS AGM(英国王立園芸協会のガーデンメリット賞)受賞。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕section Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 品種名 Hidcote Pink(ヒドコートピンク )
- 花冠は淡桃色で美しい。草丈50 cm。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕section Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 品種名 Nana(ナナ)
- Dwarf Blueとも呼ばれる。Nanaはラテン語でdwarf(矮性)。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕section Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 品種名 Nana Alba(ナナアルバ)
- Dwarf White、Baby Whiteとも呼ばれる。Albaはラテン語で白。白花矮性品種。萼筒は緑色。草丈30 cm。RHS AGM受賞。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕section Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 品種名 Nana Rosea(ナナロセア)
- Rosea(ロセア)とも。草丈50 cm。淡いローズピンクの花色が特徴。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕section Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 品種名 Maillette(マイレット)
- インテルメディア‘グロッソ’の品種名になったPierre Grosso氏によって導入された品種。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕section Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 品種名 Blue Mountain(ブルーマウンテン)
- 草丈60 cm。花冠は薄紫色。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕section Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 品種名 Blue Mountain White(ブルーマウンテンホワイト)
- 草丈60 cm。花茎25 cm、穂状花序5 cm。夏と秋口の2回開花。花冠は白色。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕section Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 品種名 Royal Purple(ロイヤルパープル)
- 1940年に英国に導入される。草丈60 cm。花茎長25 cm。花冠は紫色。ドライでクラフトに向く。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕section Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 品種名 ようてい:羊蹄。1号とも呼ばれる。北海道で選抜された最も古い品種の一つ。爽やかな香りで香料は香粧品向き。積雪で枝折れが多い。早咲き品種。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕section Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 品種名 ハナモイワ’:花藻岩。2号とも呼ばれる。
- 蕾の白毛が特徴で開花と共に紫に色づく。花冠は紫色。エステル含量が低く、やわらかい爽快な香りで化粧品や香料に向く。蕾と花はティーにも。中咲き品種。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕section Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 品種名 濃紫早咲き:3号とも呼ばれる。
- 花冠も蕾(萼筒)も濃紫色で開花直前の蕾が最も濃くなる。観賞用、ドライフラワー用として人気。短幹、強健の早咲き品種。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕section Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 品種名 オカムラサキ:丘紫。4号とも呼ばれる。
- 樹高80 cm。北海道で最も多く作られている。香りがよく精油が人気。花穂がやや長いのでバンドルズなどのクラフトにも向く。花冠は紫。遅咲き品種。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕section Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 種
- 学名 Lavandula angustifolia subsp. pyrenaica (DC.) Guinea ピレナイカ
- 種小名の意味 [ピレネー山脈の]
- 〔アングスティフォリアの亜種〕 フランス、スペインのピレネー山脈固有種。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕section Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 種
- 亜種
- 学名 Lavandula latifolia Medik. ラティフォリア
- 種小名の意味 [広い葉の]
- 学名のシノニム (synonym; Lavandula spica var. latifolia L.)
- 一般名 スパイクラベンダー(spike lavender)、ヒロハラベンダー(広葉ラベンダー)、ラベンダー・ラティフォリア(lavender latifolia)、ラワンドゥラ・ラティフォリア(Lavandula latifolia)
- ポルトガル原産。アングスティフォリアに比べて遅咲きで、暑さに強く、カンファー臭が強い。リラックス効果よりも抗菌力や虫除けを目的に使われる。古代ローマ人が入浴の際に利用していたかもしれない。虫刺されや皮膚疾患に有効とされるほか、スパイクラベンダーオイルはアスピックオイルとも呼ばれ、絵の具の溶剤として利用。精油成分はリナロール20~50%、1,8-シネオール20~40%、カンファー8~20%。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕section Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 種
- 亜種
- 学名 Lavandula lanata Boiss. ラナータ
- 種小名の意味 [羊毛のような軟毛に覆われた]
- 学名のシノニム (synonym; Lavandula spica var. lanigera Webb)
- 一般名 ウーリーラベンダー(wooly lavender)、ラベンダー・ラナータ(lavender lanata)、ラワンドゥラ・ラナータ(Lavandula lanata)
- スペイン南部原産。茎葉が白い軟毛で覆われる。花序は穂状花序を頂生。萼筒と花冠は濃紫色。地上部の精油成分はカンファーが40~60%で10月には80%に上昇すること、8月には葉に1,8-シネオールが13%に上昇、花にラバンデュロールが40%に上昇することが報告されている。乾燥や寒さに強く多湿に弱い。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕sect. Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 種 イングリッシュ系(ラワンドゥラ節)内の交雑種(2種)
- 亜種/変種
- 学名 Lavandula × intermedia Emeric ex Loisel. インテルメディア
- 種小名の意味 [中間の]
- 学名のシノニム (synonym; Lavandula × hybrida Reverchon)
- 一般名 ラバンディン(lavandin)、ダッチラベンダー(Dutch lavender)、ラベンダー・インテルメディア(lavender intermedia)、ラワンドゥラ・インテルメディア(Lavandula × intermedia)
〔アングスティフォリアとラティフォリアの交雑種〕
自然交雑種だが、人工交配されたものも含む。アングスティフォリアよりも大型で、花茎が3本に分枝するものも多い。不稔のため挿し木や取り木で繁殖。精油が多く、香りも強い。耐寒性、耐暑性があり、開花期はアングスティフォリアよりやや遅い。精油成分については、イラン産での実験では1,8-シネオールを32~48%、ボルネオ―ルを17~26%、カンファーを8~14%と環境によって含有率に差のあることが、トルコ産での実験ではリナロールが開花最盛期で44%と最も高く、酢酸リナリルは開花終期で26%と最も高いこと、60℃で加熱乾燥すると精油の76%が失われ、精油組成ではリナノール濃度が43%から34%に減少、酢酸リナリルが26%から33%に増加したことが、イタリア産‘グロッソ’での実験ではリナロールを42%、酢酸リナリルを23%、1,8-シネオールを5%含有し、精油のヘッドスペースガス分析ではリナロールが36%に、酢酸リナリルが8%と低く、1,8-シネオールが20%と高く、グラム陰性菌に対する殺菌効果とグラム陽性菌に対する静菌効果のあることが、西ルーマニア産での実験ではカンファーを33%、1,8-シネオールを27%含有し抗菌性を有することが、スペイン産‘スーパー’での実験では酢酸リナリルを38%、リナロールを29%含有し、マダニの一種に毒性をハスモンヨトウの一種に高い殺虫性を有することが、スペイン産‘アブリアル’、‘スーパー’、‘グロッソ’での実験ではリナロールを34~47%、酢酸リナリルを17~34%、カンファーを4~9%、1,8-シネオールを3~7%含有しいずれも抗酸化作用を有することが報告されている。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕sect. Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 種 イングリッシュ系(ラワンドゥラ節)内の交雑種(2種)
- 品種名 Alba(アルバ ):白花品種。樹高1m。RHS AGMを受賞。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕sect. Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 種 イングリッシュ系(ラワンドゥラ節)内の交雑種(2種)
- 品種名 Abrialii(アブリアリ):1920年代に自然交雑種を発見したC.Abrial氏の名が付く。スーパーが登場するまで精油生産の主力品種。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕sect. Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 種 イングリッシュ系(ラワンドゥラ節)内の交雑種(2種)
- 品種名 Grosso(グロッソ):1972年に仏ヴォークリューズで発見され、ラベンダー栽培家のPierre Grosso氏の名が付けられた。1970年代後半からプロバンスで広く栽培され、仏ラベンダー精油原料の3/4を占めるとも言われる優れた品種。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕sect. Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 種 イングリッシュ系(ラワンドゥラ節)内の交雑種(2種)
- 品種名 Provance(プロバンス):1950年代にカナダで作出され、1965年に米国に出荷される。樹高120 cm、花茎長60 cm、花穂長8 cmになる。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕sect. Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 種 イングリッシュ系(ラワンドゥラ節)内の交雑種(2種)
- 品種名 Sussex(サセックス):アラビアンナイトとも呼ばれる。樹高75 cm。花穂長10cm。RHS AGMを受賞。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕sect. Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 種 イングリッシュ系(ラワンドゥラ節)内の交雑種(2種)
- 品種名 Seal(シール):品種名は作出されたハーブ農園が英国ケント州シールにあったことから。樹高90 cm、花茎長30 cm、花穂長4~7cm。収油率が高い。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕sect. Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 種 イングリッシュ系(ラワンドゥラ節)内の交雑種(2種)
- 品種名 Super(スーパー):樹高90cm。1970年代後半にグロッソが登場するまでの精油生産の主力品種。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕sect. Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 種 イングリッシュ系(ラワンドゥラ節)内の交雑種(2種)
- 品種名 Hidcote Giand(ヒドコートジャイアント):樹高90cm、花穂長10 cm。花穂が密でボリュームがあるのが特徴。RHS AGMを受賞。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕sect. Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 種 イングリッシュ系(ラワンドゥラ節)内の交雑種(2種)
- 品種名 Impress Purple(インプレスパープル):樹高90cm、花穂が密。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕sect. Lavandula ラワンドゥラ節 スパイカ(スピカ) 〔中義のイングリッシュラベンダー〕
- 種 イングリッシュ系(ラワンドゥラ節)内の交雑種(2種)
- 学名 Lavandula × losae Sánchez-Gómez, Alcaraz & García Vall.
- ロサエ 〔ラティフォリアとラナ―タの交雑種〕 スペイン南部原産。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 フレンチ系〔広義のフレンチラベンダー〕sect. Stoechas ストエカス節 〔中義のフレンチラベンダー〕(3種)
- 学名 Lavandula stoechas L. ストエカス
- 種小名の意味 [ストエカス島の]
- 学名のシノニム (synonym; Lavandula approximata Gand., Lavandula stoechadensis St.-Lag., Stoechas officinarum Mill.)
- 一般名 フレンチラベンダー(French lavender)、スパニッシュラベンダー(Spanish lavender)、イタリアンラベンダー(Italian lavender)、ラベンダー・ストエカス(lavender stoechas)、ラワンドゥラ・ストエカス(Lavandula stoechas)、topped lavender
- 〔狭義のフレンチ〕 北アフリカを含む地中海沿岸原産。カナリア諸島、アフリカ北部、スペインからトルコ中東地域に分布。種小名は仏のイエール諸島の旧名のStoechadesに由来。狭義ではフレンチラベンダーといえばストエカスを指す。花穂の節間が密に詰まって苞葉も発達してずんぐりむっくりに。頂部の花弁のように色づいて伸びた苞葉が特徴。花茎はイングリッシュよりも短い。品種により、4月から秋まで開花。氷点下5℃以下での越冬は難しい。古代ギリシャ時代には薬用、化粧用に利用されていたと考えられている。抗菌力に優れる。リラックス効果はさほど期待できない。神経系への刺激が強いため芳香浴などでは一般に使用されない。精油成分については、イタリア産での実験ではフェンコンを茎葉で53%、花で66%、カンファーを茎葉で13%、花で27%含有し抗真菌作用のあることが、サルデーニャ島産での実験ではフェンコンを37%、カンファーを27%含有し抗真菌、抗炎症作用を有することが、クレタ島産での実験ではフェンコン/カンファータイプと1,8-シネオール/フェンコンタイプのケモタイプがあり、花序では葉よりもフェンコン、酢酸ミルテニル、α-ピネンの割合が高いことが、トルコ産での実験ではプレゴンを40%、メントールを18%、メントンを13%含有することが、トルコ産での別の実験では葉にα-フェンコンを42%、1,8-シネオールを16%、カンファーを125%含有し、花にα-フェンコンを39%、酢酸ミルテニルを10%、α-ピネンを6%、カンファーを6%、1,8-シネオールを4%含有し抗菌、抗カンジダ活性を有することが、アルジェリア産での実験ではフェンコンを11~37%、カンファーを2~22%、1,8-シネオールを0~9%含有し抗菌性を有することが、チュニジア産での実験ではD-フェンコンを29%、α-ピネンを23%、カンファーを16%含有し抗酸化と高血糖軽減効果を有することが、タイ産での実験では1,8-シネオール、フェンコン、カンファーを含有し抗菌、抗酸化作用を有することが報告されている。多くの品種があり、亜種間交配品種も多い。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 フレンチ系〔広義のフレンチラベンダー〕sect. Stoechas ストエカス節 〔中義のフレンチラベンダー〕(3種)
- 品種名 Alba(アルバ):花冠と頂部の苞葉は共に白色。花穂の苞葉は緑色。花穂、花冠ともに短い。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 フレンチ系〔広義のフレンチラベンダー〕sect. Stoechas ストエカス節 〔中義のフレンチラベンダー〕(3種)
- 品種名 Angel(エンゼル):豪州から導入され日本で命名。花冠は紫色、花穂の苞葉は緑色、頂部の苞葉は淡黄白色。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 フレンチ系〔広義のフレンチラベンダー〕sect. Stoechas ストエカス節 〔中義のフレンチラベンダー〕(3種)
- 品種名 Kew Red(キューレッド):赤色の花弁と淡桃色の頂部の苞葉とが美しい。花穂の苞葉は緑色~暗紫色。花茎、花穂、苞葉ともに短い。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 フレンチ系〔広義のフレンチラベンダー〕sect. Stoechas ストエカス節 〔中義のフレンチラベンダー〕(3種)
- 品種名 Silver Wing(シルバーウィング):花冠は紫、頂部の苞葉は淡黄白色、花穂の苞葉は緑色。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 フレンチ系〔広義のフレンチラベンダー〕sect. Stoechas ストエカス節 〔中義のフレンチラベンダー〕(3種)
- 品種名 Raycott(レイコット):豪州で作出。花冠は紫色、頂部の苞葉は薄黄色から薄桃色のグラデーション、花穂の苞葉は緑色。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 フレンチ系〔広義のフレンチラベンダー〕sect. Stoechas ストエカス節 〔中義のフレンチラベンダー〕(3種)
- 品種名 Anouk(アヌーク):Silver、White、Supreme、Premium Starなどのシリーズがある。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 フレンチ系〔広義のフレンチラベンダー〕sect. Stoechas ストエカス節 〔中義のフレンチラベンダー〕(3種)
- 品種名 Papillon(パピヨン):花穂は短く、花冠は濃紫色、頂部の苞葉は赤紫色で細長い。花穂の苞葉は紫色。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 フレンチ系〔広義のフレンチラベンダー〕sect. Stoechas ストエカス節 〔中義のフレンチラベンダー〕(3種)
- 品種名 Pippa(ピッパ):ニュージーランドで作出。花冠は濃紫色、頂部の苞葉は薄紫色でやや短く、花穂の苞葉は紫色。頂部の苞葉が淡黄白色で花穂の苞葉が緑色の‘Pippa White’もある。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 フレンチ系〔広義のフレンチラベンダー〕sect. Stoechas ストエカス節 〔中義のフレンチラベンダー〕(3種)
- 品種名 Avonview(エイボンビュー):イタリアで作出されたストエカスとウィリディスの交配品種。花冠は濃紫色、頂部の苞葉は淡紫色、花穂の苞葉は紫色。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 フレンチ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕sect. Stoechas ストエカス節 〔中義のフレンチラベンダー〕(4種)
- 種 亜種/変種 Lavandula stoechas L. ストエカス
- 品種名 Bella(ベラ):花穂がやや短い。ピンク、ローズ、ルージュ、パープル、ホワイトなどのシリーズがある。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 フレンチ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕sect. Stoechas ストエカス節 〔中義のフレンチラベンダー〕(4種)
- 種 亜種/変種 Lavandula stoechas L. ストエカス
- 品種名 Helmsdale( ヘルムスデール):花冠は紫色で、頂部と花穂の苞葉が赤紫色。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 フレンチ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕sect. Stoechas ストエカス節 〔中義のフレンチラベンダー〕(4種)
- 種 亜種/変種 Lavandula stoechas L. ストエカス
- 品種名 Marshwood(マーシュウッド):ニュージーランドで作出されたストエカスとウィリディスの交配品種。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 フレンチ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕sect. Stoechas ストエカス節 〔中義のフレンチラベンダー〕(4種)
- 亜種/変種
- 学名 Lavandula stoechas subsp. luisieri (Rozeira) Rozeira ルイシエリ
- 種小名の意味 [ポルトガルの植物学者A.Luisierへの献名]
- 〔ストエカスの亜種〕 ポルトガル~スペイン西部原産。樹高60 cm。穂状花序は3 cmと小さい。先端の苞葉と花冠は紫。抗菌、抗真菌、抗リーシュマニア、抗酸化、抗炎症などの活性を有することが報告されている。精油成分として、trans-α-ネクロジルアセテートを13%、フェンコンを6%、1,8-シネオールを5%とする報告や、1,8-シネオールやラバンジュロールを含有する報告などがあり、抗真菌作用が報告されている。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 フレンチ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕sect. Stoechas ストエカス節 〔中義のフレンチラベンダー〕(4種)
- 種 亜種/変種
- 学名 Lavandula viridis L’Her. ウィリディス
- 種小名の意味 [緑色の]
- 一般名 グリーンラベンダー(green lavender)、ホワイトラベンダー(white lavender)
- ポルトガル南部~スペイン南西部固有種。アゾレス諸島、マデイラ島にも分布。樹高70 cm。花茎は10cm。花穂は緑色で種小名の由来に。花冠も頂部の苞葉も白色で花冠はすぐに褐変する。精油成分として1,8-シネオールを35~42%、カンファーを13%、α-ピネンを9%含有し、皮膚糸状菌やカンジダ菌などに抗菌性を有することが報告されている。別の報告では1,8-シネオールを18~25%、カンファーを9~16%、α-ピネンを9~14%や、1.8-シネオールを74%、カンファーを3%などがみられる。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 フレンチ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕sect. Stoechas ストエカス節 〔中義のフレンチラベンダー〕(4種)
- 種 亜種/変種
- 学名 Lavandula pedunculata (Mill.)Cav. ペドゥンクラータ
- 種小名の意味 [花柄のある]
- 一般名 スパニッシュラベンダー(Spanish lavender)、フレンチラベンダー(French lavender)
- ポルトガル、スペイン、モロッコ、トルコ、エーゲ海諸島原産。4亜種ある。ストエカスよりも花茎が長く、先端の苞葉が長く目立つのが特徴。RHS AGMを受賞。精油成分は、1,8-シネオールを2~56%、フェンコンを1~60%、カンファーを3~48%と幅があり、1,8-シネオール/カンファータイプと、フェンコンタイプのケモタイプが報告されている。ポルトガルでは伝統的に不眠や不安、食欲不振、咳、気管支炎などに用いるほか強壮剤とされ、さらにマデイラ諸島やポルトサント島では葉を燃やして脳卒中の治療に用いられてきた。近年、抗酸化や抗真菌作用が報告されている。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 フレンチ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕sect. Stoechas ストエカス節 〔中義のフレンチラベンダー〕(4種)
- 亜種/変種
- 学名 Lavandula pedunculata subsp. atlantica (Braun-Blanq.) Romo アトゥランティカ
- 種小名の意味 [大西洋の]
- Moroccan lavener 〔ペドゥンクラータの亜種〕 モロッコ原産。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 フレンチ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕sect. Stoechas ストエカス節 〔中義のフレンチラベンダー〕(4種)
- 亜種/変種
- 学名 Lavandula pedunculata subsp. cariensis (Boiss.) Upson & S.Andrews カリエンシス
- 種小名の意味 [トルコ南西部・カリアの]
- 〔ペドゥンクラータの亜種〕 トルコ西部、エーゲ海諸島東部原産。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 フレンチ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕sect. Stoechas ストエカス節 〔中義のフレンチラベンダー〕(4種)
- 亜種/変種
- 学名 Lavandula pedunculata subsp. lusitanica (Chaytor) Franco ルシタニカ
- 種小名の意味 [ポルトガル産の]
- 〔ペドゥンクラータの亜種〕 ポルトガル南西部~スペイン南西部原産。 精油成分はカンファーを41%、フェンコンを38%とする報告がある。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 フレンチ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕sect. Stoechas ストエカス節 〔中義のフレンチラベンダー〕(4種)
- 亜種/変種
- 学名 Lavandula pedunculata subsp. sampaiana (Rozeira) Franco サムパイアーナ
- 一般名 Sampan lavender
- 〔ペドゥンクラータの亜種〕 ポルトガル~スペイン西部原産。精油成分はカンファーを4~84%とする報告がある。‘Purple Emperor’などの品種がある。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 フレンチ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕sect. Stoechas ストエカス節 〔中義のフレンチラベンダー〕(4種)
- 種 ストエカス節内の交雑種(3種)
- 学名 Lavandula × alportelensis P.Silva,Fontes & Myre アルポルテレンシス
- 種小名の意味 [ポルトガル南部・アルポルテルの]
- 〔ストエカスとウィリディスの交雑種〕 ポルトガル南部サンブラスデアルポルテル原産。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 フレンチ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕sect. Stoechas ストエカス節 〔中義のフレンチラベンダー〕(4種)
- 種 ストエカス節内の交雑種(3種)
- 学名 Lavandula × cadevallii Sennen カデワルリイ
- 種小名の意味 [スペインの植物学者J.Cadevell i D.への献名]
- 〔ペドゥンクラータとストエカスの交雑種〕 スペイン地中海沿岸原産。‘Fw Spellbound’(fairy wings purple lavender)という品種は樹高50 cmの矮性で、花冠は濃紫色。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 フレンチ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕sect. Stoechas ストエカス節 〔中義のフレンチラベンダー〕(4種)
- 種 ストエカス節内の交雑種(3種)
- 学名 Lavandula × limae Rozeira リマエ
- 種小名の意味 〔ペドゥンクラータとウィリディスの交雑種〕
- ポルトガル南部原産。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 フレンチ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕sect. Stoechas ストエカス節 〔中義のフレンチラベンダー〕(4種)
- 種 sect. Dentatae デンタータエ節(1種)
- 学名 Lavandula dentata L. デンタータ
- 種小名の意味 [歯状の]
- 学名のシノニム (synonym; Lavandula pinnata Moench, Stoechas dentata (L.) Mill.)
- 一般名 フリンジドラベンダー(fringed lavender)、フレンチラべエンダー(French lavender)、キレハラベンダー(切葉ラベンダー)、ラベンダー・デンタータ(lavender dentata)、ラワンドゥラ・デンタータ(Lavandula dentata)
- スペイン、モロッコ、アルジェリア、マデイラ諸島、カナリア諸島、エリトリア、アチオピア、サウジアラビア、イエメン、パレスチナに分布。種小名は歯型の付いたような特徴的な葉の形状に由来。分類学的にはストエカスよりもイングリッシュ系に近く、イングリッシュ系との交雑品種も多い。樹高90 cm。花茎は長く、花穂は短く、四季咲きで冬にも開花。耐暑性が高く強靭で育てやすい。露地での越冬は氷点下5℃以下では難しい。観賞用のほか精油生産される。スペイン南部では伝統的に胃や腎臓の疾患に用いられる。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 フレンチ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕
- 種 sect. Dentatae デンタータエ節(1種)
- 品種名 Lambikins(ランビケンス):矮性でやや毛深く葉の青みがやや強い。 Super Saphire Blue(スーパーサファイアブルー): 日本で育成された品種。 Royal Crown(ロイヤルクラウン):RHS AGMを受賞。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕 - 節 フレンチ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕
- 種 sect. Dentatae デンタータエ節(1種)
- 学名 Lavandula dentata var. candicans Batt. カンディカンス
- 種小名の意味 [白毛状の、白光沢のある]
〔デンタータの変種〕 地中海西部原産。デンタータに比べてやや大きく強靭で、葉に綿毛があってやや白っぽく、花色が少し薄い。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系とフレンチ系の交雑種(3種)
- 学名 Lavandula × cavanillesii D.Guillot & Rosselló カウァニルレシイ
- 種小名の意味 [スペインの植物学者A.J.Cavanillesへの献名]
- 〔アングスティフォリアとデンタータの交雑種〕 スペイン・バレンシア地方固有種。葉は羽状に鋸歯があり、長さ3 cm、幅6 mm。花茎は15 cm。花序は8 cmと長く、最上部に薄紫色のリボンがありデンタータに似る。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系とフレンチ系の交雑種(3種)
- 学名 Lavandula × heterophylla Viv. ヘテロフィッラ
- 種小名の意味 [異形葉の、多形葉の]
- 学名のシノニム synonym; Lavandula × allardii Hy, Lavandula × hybrida Balb. Ex Ging.
- 一般名 スイートラベンダー(sweet lavender)、ラベンダー・アラルディ(アッラルディイ)、ラベンダー・ヘテロフィッラ(lavender heterophylla)、ラワンドゥラ・ヘテロフィッラ(Lavandula × heterophylla)
- 〔デンタータとラティフォリアの交雑種。デンタータとアングスティフォリアの交雑種とする記述もある〕 樹高は最大で150 cm。花茎は60 cmに。花序は長く、花冠は紫色。寒さに弱く、氷点下5℃で枯死。食用にはあまり利用されない。精油成分は1,8-シネオールを33%、カンファーを12%とする報告がある。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系とフレンチ系の交雑種(3種)
- 品種名 Alba(アルバ):白花品種。 Antipodes(アンチポデス):cottage lavenderとも呼ばれる。花冠は紫色。 Meerlo(ミールロ) :斑入り品種。 Riverina James:florist’s choice lavenderとも呼ばれる。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 イングリッシュ系とフレンチ系の交雑種(3種)
- 学名 Lavandula × ginginsii Upson & S.Andrews ギンギンシイ
- 種小名の意味 [スイスの植物学者F.C.J.Gingins de la S.への献名]
- 一般名 ラベンダー・ギンギンシイ(lavender ginginsii)、ラワンドゥラ・ギンギンシイ(Lavandula × ginginsii)
- 〔デンタータとラナータの交雑種〕 スペイン南部原産。樹高は最大で150 cmにもなる。花茎は60 cmに。耐寒性は高く、雪の下であれば氷点下30℃になる地域でも越冬可能。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Lavandula ラワンドゥラ亜属 〔狭義のラベンダー〕
- 節 フレンチ系〔広義のイングリッシュラベンダー〕イングリッシュ系とフレンチ系の交雑種(3種)
- 品種名 Goodwin Creek Grey(グッドウィンクリークグレイ):葉は緑味を帯びた銀色で鋸歯があり、花茎は30cm以下。花序は輪生花序が荒く頂生し14cmと長い。萼筒は白っぽく、開花に伴って先端が紫味を帯びる。花冠は紫色。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect. Ptrerostoechas プテロストエカス節
- カナリア諸島原産
- 学名 Lavandula multifida L. ムルティフィダ
- 種小名の意味 [多裂の]
- 一般名 レースラベンダー(lace lavender)、ファーンリーフラベンダー(fernleaf lavender)、 エジプティアンラベンダー(Egyptian lavender)、 フレンチレース(French lace)、ラベンダー・ムルティフィダ(lavender multifida)、ラワンドゥラ・ムルティフィダ(Lavandula multifida)
- イベリア半島、シチリア島、カナリア諸島原産。樹高60~90 cm。葉はレース状に細く2回深裂し、細毛で灰緑色、芳香がある。花は先細りの穂状花序で小花の花冠は紫青色で14 mmで目立つ。花序の基部で3つに分枝するものもある。暖地では周年開花。耐寒性に乏しく氷点下での越冬は難しい。精油の主成分はカルバクロールで30~60%とする報告とリナロールで50%とする報告などがある。観賞やクラフト、料理、伝統医学に用いられる。日本でも観賞用に普及。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect. Ptrerostoechas プテロストエカス節
- カナリア諸島原産
- 学名 Lavandula pinnata L. ピンナータ
- 種小名の意味 [羽状の]
- 一般名 レースラベンダー(lace lavender)、ファーンリーフラベンダー(fernleaf lavender)、 jagged lavender)、 ラベンダー・ピンナータ(lavender pinnnata)、ラワンドゥラ・ピンナータ(Lavandula pinnata)
- マデイラ諸島、カナリア諸島原産。形態はムルティフィダによく似ており、両者の間に混乱が見られる。精油の主成分は、カルバクロールで花に68%、葉に84%とする報告がある。観賞やクラフトに人気。日本でも観賞用に普及。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect. Ptrerostoechas プテロストエカス節
- カナリア諸島原産
- 学名 Lavandula canariensis Mill. カナリエンシス
- 種小名の意味 [カナリア諸島の]
- 一般名 カナリーラベンダー(Canary Island lavender)、ラベンダー・カナリエンシス(lavender canariensis)、ラワンドゥラ・カナリエンシス(Lavandula canariensis)
- カナリア諸島固有種。樹高50~90 cm。葉は葉脈に沿って細く深裂し、細毛で灰緑色、芳香がある。観賞用。1~6月に開花。花序は細長く、3つに分枝している。精油成分はカルバクロールを24%、β-ビサボレンを21%とする報告がある。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect. Ptrerostoechas プテロストエカス節
- カナリア諸島原産
- 学名 Lavandula minutolii Bolle ミヌトリイ
- 種小名の意味 [独の外交官J.R.O.F.Minutoliへの献名]
- カナリア諸島固有種。樹高1 m。葉は葉脈に沿って羽状に深裂し、裂片は細く、細毛で灰緑色、芳香がある。観賞用。1~6月に開花。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect. Ptrerostoechas プテロストエカス節
- カナリア諸島原産
- 学名 Lavandula buchii Webb & Berthel. ブキイ
- 種小名の意味 [独の古生物学者C.L.Buchへの献名]
- カナリア諸島テネリフェ島固有種。樹高60 cm。形態はピンナータに似る。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect. Ptrerostoechas プテロストエカス節
- カナリア諸島原産
- 学名 Lavandula bramwellii Upson & S.Andrews ブラムウェルリイ
- 種小名の意味 [英の植物学者D.Bramwellへの献名]
- カナリア諸島グランカナリア島南西部固有種として2003年に発表された新種。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect. Ptrerostoechas プテロストエカス節
- モロッコ原産
- 学名 Lavandula maroccana Murb.マロッカーナ
- 種小名の意味 [モロッコの]
- モロッコ固有種。葉はヤロウの様に深裂。精油の主成分はカルバクロールで78%含有すること、抗菌性を有することなどが報告されている。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect. Ptrerostoechas プテロストエカス節
- モロッコ原産
- 学名 Lavandula mairei Humbert マイレイ
- 種小名の意味 [仏の植物学者R.C.J.Maireへの献名]
- モロッコアトラス山脈固有種。葉は小さく深裂するが裂片は細くない。精油の主成分はカルバクロールで野生種、栽培種とも77~78%であること、抗菌性や抗酸化作用を有することが報告されている。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect. Ptrerostoechas プテロストエカス節
- モロッコ原産
- 学名 Lavandula rejdalii Upson & Jury レイダリイ
- 種小名の意味 [植物学者M.Redjaliへの献名]
- モロッコ固有種。葉は極めて小さく、細く深裂。精油成分はリナロール32%、カルバクロール20%、カンファー11%などとする報告がある。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect. Ptrerostoechas プテロストエカス節
- モロッコ原産
- 学名 Lavandula tenuisecta Coss.ex Ball テヌイセクタ
- 種小名の意味 [細く分割された]
- モロッコ固有種。葉は小さく、葉脈に沿って細く深裂。精油成分はカンファー27%、フェンコン23%、1,8-シネオール18%であり、抗菌性、抗酸化作用を有することが報告されている。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect. Ptrerostoechas プテロストエカス節
- アフリカ、中東原産
- 学名 Lavandula tenuisecta Coss.ex Ball テヌイセクタ
- 種小名の意味 [細く分割された]
- モロッコ固有種。葉は小さく、葉脈に沿って細く深裂。精油成分はカンファー27%、フェンコン23%、1,8-シネオール18%であり、抗菌性、抗酸化作用を有することが報告されている。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect. Ptrerostoechas プテロストエカス節
- アフリカ、中東原産
- 学名 Lavandula rotundifolia Benth. ロトゥンディフォリア
- 種小名の意味 [円形葉の]
- カーボベルデ固有種。葉はラベンダーとは思えない丸葉で深裂せず粗い鋸歯がある。伝統医療で胃痛に用いられる。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect. Ptrerostoechas プテロストエカス節
- アフリカ、中東原産
- 学名 Lavandula antineae Maire アンティネアエ
- 種小名の意味 [アトランティスの女王アンティネアの]
- モロッコ、アルジェリア、ニジェール、チャド、スーダンに分布。精油成分はβ-ビサボレン24%、チモール15%であり、高い抗酸化作用を有することが報告されている。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect. Ptrerostoechas プテロストエカス節
- アフリカ、中東原産
- 学名 Lavandula pubescens Decne. プベスケンス
- 種小名の意味 [細軟毛ある]
- 一般名 downy lavender
- エリトリア、エジプト、シナイ半島、サウジアラビアに分布。精油の主成分はカルバクロールで73%であり、高い抗ラジカル活性と抗菌性を有することが報告されている。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect. Ptrerostoechas プテロストエカス節
- アフリカ、中東原産
- 学名 Lavandula saharica Upson&Jury サハリカ
- 種小名の意味 [サハラの]
- アルジェリア、チャド、エジプト、リビア、スーダンに分布。葉は小さく、葉脈に沿って細く深裂。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect. Ptrerostoechas プテロストエカス節
- アフリカ、中東原産
- 学名 Lavandula coronopifolia Poir. コロノピフォリア
- 種小名の意味 [コロノプス(レピディウム)の様な葉を持った]
- 北アフリカ~アラビア半島~イランに分布。葉は葉脈に沿ってスイスクレスのように細く深裂する。精油成分はカルバクロール49%、E-カリオフィレン11%であること、抗菌性を有することなどが報告されている。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect. Subnudae スブヌダエ節
- ソマリア固有
- 学名 Lavandula citriodora A.G.Mill. キトゥリオドーラ
- 種小名の意味 [レモンの香りのする]
- 一般名 lemon lavender
- サウジアラビア、イエメン原産。葉は極めて小さく、細く深裂。花序は3つに分枝する。レモンの香りで、精油原料として蒸留されるほか、料理、クラフト、防虫剤などで利用。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect. Subnudae スブヌダエ節
- ソマリア固有
- 学名 Lavandula aristibracteata A.G.Mill. アリスティブラクテアータ
- 種小名の意味 [芒のある苞葉を持つ]
- ソマリア固有種。草丈40 cm。基部の木化する草本。葉は長さ5 cmで羽状に深裂する。最大8 cmの穂状花序を頂生し、花冠は青色。苞葉の先端に芒がある。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect. Subnudae スブヌダエ節
- ソマリア固有
- 学名 Lavandula galgalloensis A.G.Mill. ガルガルロエンシス
- 種小名の意味 [ソマリアの]
- ソマリア固有種として1995年に発表。草丈50 cm。基部の木化する草本。葉は3×2 cmで羽状に深裂、粗く密毛を有する。3.5 cmの穂状花序を頂生し、花冠は長さ17 mmで青色。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect. Subnudae スブヌダエ節
- イエメン固有
- 学名 Lavandula nimmoi Benth. ニムモイ
- 種小名の意味 [英の植物学者J.Nimmoへの献名]
- イエメン・ソコトラ島固有種。葉はシダのように深裂。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect. Subnudae スブヌダエ節
- イエメン固有
- 学名 Lavandula qishnensis Upson & S.Andrews sp.nov. クィシネンシス
- 種小名の意味 [イエメン・キシンの]
- イエメン・キシンの固有種として2004年に発表された新種。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect. Subnudae スブヌダエ節
- オマーン固有
- 学名 Lavandula dhofarensis A.G.Mill. ドファレンシス
- 種小名の意味 [オマーン・ドファールの]
- オマーン固有種。葉の精油成分はカリオフィレンオキシドとゲルマクレン、スパツレノールがいずれも8%、葉と花の精油成分はカンファー13%、ビリジフロロール11%などであることが報告されている。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect. Subnudae スブヌダエ節
- オマーン固有
- 学名 Lavandula samhanensis Upson & S.Andrews sp.nov. サムハネンシス
- 種小名の意味 [オマーン・サムハン山の]
- 南オマーン・サムハン山固有種として2004年に発表された新種。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect. Subnudae スブヌダエ節
- 中東、ソマリア原産
- 学名 Lavandula macra Baker マクラ
- 種小名の意味 [痩せた]
- オマーン、イエメン、ソマリアに分布。草丈60 cm。基部の木化する草本。葉は通常なく、あっても1 cm程度と極めて小さい。最大8 cmの穂状花序を頂生し、花冠は青色。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect. Subnudae スブヌダエ節
- 中東、ソマリア原産
- 学名 Lavandula setifera T.Anderson セティフェラ
- 種小名の意味 [刺毛のある]
- ソマリア北東部、イエメン南部に分布。草丈50 cm。落葉草本。葉は3×2cmで羽状に深裂し、長短が尖る。粗い有毛。花冠は長さ12 mmで淡紫色または白色。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect. Subnudae スブヌダエ節
- 中東、ソマリア原産
- 学名 Lavandula subnuda Benth. スブヌダ
- 種小名の意味 [殆ど裸の]
- カタール、アラブ首長国連邦、オマーン、イエメンに分布。葉は通常なく、あっても極めて小さい。基部のみ木化。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect.Chaetostachys カエトスタキス節
- 学名 Lavandula bipinnata (Roth) Kuntze ビピンナータ
- 種小名の意味 [2回羽状の]
- 一般名 feather leaved lavender
- インド、バングラディシュ原産。樹高60 cmの小灌木。葉は長さ10 cmの2回羽状複葉でディルのように線状。花序は長さ5 cmの穂状花序を頂生。苞葉の先端に芒があって麦の穂のようにも見える。花冠は淡青色。葉の精油成分はtrans-カルベオール19%、プレゴン8%、カンファー7%、メントール6%などで、抗菌性や抗酸化作用を有することなどが報告されている。アーユルヴェーダで傷に用いる。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect.Chaetostachys カエトスタキス節
- 学名 Lavandula gibsonii J.Graham ギブソニイ
- 種小名の意味 [採集家L.F.Gibsonへの献名]
- 一般名 Gibson’s lavender
- インド原産。一年草。茎も葉も毛深い。葉は15 cmと大きく、欠刻がある。花序は長さ5 cmの穂状花序を頂生し、毛深い。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect.Hasikenses ハシケンセス節
- 学名 Lavandula hasikensis A.G.Mill. ハシケンシス
- 種小名の意味 [オマーン・ハシクの]
- オマーンのハシク周辺のサムハン山とハシク山の最東端固有種。石灰岩の岩場に自生。樹高50 cmの小灌木。葉は根元にしかなく、長さ15 mmと小さく、すぐに脱落する。花序は1 cmと小さい。花冠は薄紫を帯びた白色。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Fabricia ファブリキア亜属
- 節 sect.Hasikenses ハシケンセス節
- 学名 Lavandula sublepidota Rech.f. スブレピドータ
- 種小名の意味 [やや鱗状の]
- イラン南部原産。基部の木化する草本。葉は欠刻がある。花序は鱗状の穂状花序を頂生。花冠は白色。精油の主成分はリナノールで43%含有し、抗菌性を有することが報告されている。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Sabaudia サバウディア亜属
- 学名 Lavandula atriplicifolia Benth. アトゥリプィキフォリア
- 種小名の意味 [濃く絡み合った葉をもつ]
- サウジアラビア、イエメン、エジプトに分布。地上部の精油の主成分はマソイアラクトンで47%含有し、癌治療効果の可能性が示唆されている。
- 属 Lavandula spp. ラワンドゥラ属 ラベンダー類 〔ラワンドゥラ属植物全体で、広義のラベンダー〕
- 亜属 subgenus Sabaudia サバウディア亜属
- 学名 Lavandula erythraeae (Chiov.) Cufod. エリトゥラエアエ
- 種小名の意味 [赤い]
- エリトリア・Lesa山固有種。
初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第60号 2022年6月