ココナッツオイルのプリング: アーユルヴェーダに学んだ注目の口腔ケア
Herb Conditioning ナチュラル素材でオーラルケア
この秋は、ハーブを使って、一歩進んだ口腔ケアを
口内環境が整うと体全体にもよい効果が
秋口は夏の疲れが出やすい時期。疲れで免疫力が低下すると口内の細菌が増殖しやすくなり、虫歯や歯周病が進んだり、口内炎ができたり、口臭が現れやすくなったりします。秋から冬にかけては、かぜやインフルエンザも流行シーズンに。
歯磨きやうがいで口の中を清潔に保つことは、こうした感染症の予防にもつながります。全身の健康を守るために、ハーブを使って一歩進んだ口腔ケアをしてみませんか。
おなじみのハーブチンキは、水に数滴加えてマウスウォッシュに。口腔ケアをメインで使うなら、セージ、ペパーミント、カモミール、タイムなどがおすすめです。
オイルプリングは、インドの伝統医学・アーユルヴェーダを起源とする口腔ケア法。プリング(pulling)には「引きはがす、引っ張り出す」といった意味があり、口内細菌をオイルで絡めとって排出することで口の中の環境を改善し、全身の免疫力を高める効果があるとされています。使用するオイルは、ごま油、オリーブオイル、亜麻仁油などでもOKです。行う回数や時間に特に決まりはないので、朝起きた時、食前、食後、寝る前など、ご自分のやりやすい時間にぜひお試しください。
口腔ケアに役立つハーブにはいろいろありますが、クロモジもその1つ。スッキリした香りの精油成分には高い抗菌作用や抗炎症作用があり、虫歯や歯周病の予防に有効です。また、痰や咳を鎮める働きや気管支粘膜の充血を取る働きなどもあり、かぜの初期症状の緩和にも役立ちます。
ココナッツオイルのプリング
ココナッツオイル 適量
- ココナッツオイルを小さじ2~大さじ1ほど口に含む。
- 唇は閉じたままオイルを口の中で動かし、10〜30分ほどかけてまんべんなく全体に行き渡らせる。
- 終わったらオイルを吐き出し、口をゆすぐ。
POINT
時間は長いほど効果があるといわれていますが、慣れないうちは5分くらいから始め、徐々に延ばしていきましょう。
終わった後のオイルは決して排水溝に流さず、新聞紙やティッシュペーパーなどに吐き出して処分してください。
初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第61号 2022年9月