2022.9.13

アーユルヴェーディック・ビューティー・ミニピンダ作り

生活の木ハーバルライフカレッジ講師

阿部しずか

『Pinda Sweda(ピンダ・スウェダ)』。「ピンダ」とは、サンスクリット語で「球」を意味する、数種類のハーブやお米などを使って作るハーブボールのこと。

「スウェダ」は発汗。ピンダ・スウェダは、このハーブボールを蒸して温めた後、患部に当てる、アーユルヴェーダの“発汗法”の1つです。

温かさとピンダの圧が心地よく、芯からじんわり温まる、私も大好きなトリートメント。

身体を温め、冷えや緊張をほぐすため、これから来る秋冬にもピッタリ。今回は、フェイシャルやデコルテ用に、ミニピンダを手作りしてみます。ご自身の好みに合わせたハーブを使ってみてください。

材料・用具

ミニピンダ1個分(球が約3~4㎝のもの)

[材料]
お好みのハーブ:
ローズ、ヒース、ラベンダー、ゴーツコーラ、オートミール、カモマイル・ジャーマン

必要量:ハーブ大さじ3程度

[用具]
はぎれなど、お好みの布(20㎝×20㎝)
紐(90㎝程度)

MEMO おすすめブレンド

【晩夏用】夏の紫外線を浴びたお肌に

  • “フローラル”ミニピンダ/ローズ:大さじ2、ヒース:大さじ1
  • “ハーバル”ミニピンダ/ラベンダー:大さじ1.5、ゴーツコーラ大さじ1.5

【冬用】冬の乾燥が気になるお肌に

  • “しっとり”ミニピンダ/オートミール:大さじ2、カモミール・ローマン:大さじ1

作り方

❶はぎれの中心にハーブを置き、3つの角をつまむ。

❷残りの角の布で、❶を包み込むようにまとめる。

❸持ち手の根元に紐を巻き、結んで根元を固定。根元がしっかりしていると使いやすいピンダになる。

❹持ち手に紐を巻きつける。布の先端は折り曲げるときれいな持ち手になる。最後は紐の先端同士でしっかり結び、完成。

使い方 手軽な方法

❶ガラス容器などにお湯をはり、ボール部分を2分程度浸し、水分を含ませる。

❷ピンダが柔らかくなったら、温度を確認しながら、肌に押し当て、ゆっくりと肌全体に動かす(やけどに注意)。フェイシャル用にぴったりのミニピンダ。洗顔後きれいなお肌にぽんぽんと、ハーブエキスを浸透させてください。ピンダ後は、化粧水や乳液、オイルの吸収がとてもよくなるのが分かります。ぜひデコルテにも使ってください。

ARRANGE

  • お風呂に/ピンダを直接お風呂に入れて、水分を含ませてもOK。お風呂の中で、お肌に当ててください。
  • 目元に/ピンダの温度が熱すぎないことを確認し、両目にピンダを置き、ひと呼吸。ハーブの香りを楽しみながらアイケアを。目元の循環がよくなり、目がすっきり。洗顔後のきれいなお肌に。
  • 首肩や関節周りに/各部位の硬さを和らげるために、ピンダで温めます。蒸し器や、レンジ用蒸し器での温めもOK。ボール部分を水で湿らせてから蒸す。持ち手も濡らしてしまうと、熱くて持てなくなるので注意!

※浴槽に使用する場合は、色落ちにご注意ください。 ※ピンダは1~2回程度、ご使用ください。 ※濡れたまま放置すると、かびの原因となりますので、ご注意ください。

アーユルヴェーダとは

5,000年の歴史をもつインド・スリランカ発祥の伝統医療。「よりよく生きるための教え」として、瞑想やヨガ、オイルマッサージ、呼吸法、ハーブを用いた食事療法などを毎日の生活に取り入れて、病気を予防し、心と体の健康を保つことを目的としています。

生活の木ハーバルライフカレッジ講師
阿部しずか あべしずか
アーユルヴェーダサロン AYUSHAにてセラピストとして活動後、セラピスト講座講師として活動。JAPAアーユルヴェーダセラピスト養成講座、アーユルヴェーダアドバイザー養成講座、AEAJアロマセラピスト養成講座、アロマハンドセラピスト養成講座など、セラピスト講座担当。

初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第61号 2022年9月