フェムテックについて
皆さん、こんにちは。今回は最近、話題になっているフェムテックについて取り上げたいと思います。
フェムテック(Femtech)とはFemale(女性)とTechnology(技術)をかけ合わせた造語で月経や更年期など女性の健康上の課題をテクノロジーで解決する製品やサービスをいいます。
テクノロジーといっても器具やコンピュータを活用するものばかりではなくヘルスケアの技術も含みます。具体的な課題としてはライフステージに沿って月経、不妊治療、産後ケア、更年期、婦人科疾患、セクシャルウェルネスなどが挙げられます。
フェムテックの普及には国も後押しをしていて経済産業省では2021年度から「フェムテック等サポートサービス実証事業費補助金」の実証事業者を公募するなどしています。
ところでフェムテックを正しく普及するうえでエビデンスとなる領域に性差医療(gender-specific medicine)があります。性差医療とは生物学的および社会的、文化的な男女差を考慮に入れて行う医療をいいます。そして女性のこころとからだの不調にメディカルハーブが有効、有用であるエビデンスが次々に報告されています。
さて、皆さんがすでに気づかれたようにフェムテックの流れとメディカルハーブの流れには強い親和性があります。実際に海外のメディカルハーブやアロマセラピーのクリニックではprenatal care(出生前ケア)やpreconception care (受精・懐妊ケア)、更年期の不定愁訴に特化したプログラムなどが行われています。
フェムテックの普及と共にメディカルハーブの更なる社会的認知が進むことを期待したいと思います。
初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第63号 2023年4月