2022年7月12日 地区イベント: 積丹ジンのガーテン&蒸留所をめぐる
日程:2022年7月12日(火) 会場:積丹グリーン研究室
ガーデンは積丹の森の中
ここの製品のKIBOUに使用されているアイヌの人々が森の女神と呼んだアカエゾマツ。大きな木でドッシリと生き生きとそびえ立っていました。近くに寄るとこの木の香りがどこか懐かしく感じました。
ガーデンには10年、20年後と先を見据えた木の苗木が植えられていたり、100種類ものハーブも根づいていました。葉や花を直に触り香りを嗅がせて頂きました。中でも原種のラベンダーは私の知っている香りとは違い、とても優しい香りを放っていました。
ミヤマビャクシン
広い森の中のガーデンで印象深かったのは積丹半島の海岸断崖で見られる珍しい貴重なミヤマビャクシンという樹木でした。積丹ジンを作るキッカケとなった樹木だそうです。積丹の冬は雪が多いそうですが、植物への雪害はあまりないとのこと。ですが、広い森の中での作業は楽ではないと思います。厳しい大自然の中から生まれる蒸溜酒とは、どんな味なのだろう?とこの時心躍るものがありました。
ガーデン見学後はお楽しみのハーブボトル作り
ずらりと並んだたくさんのドライハーブの中から独自で選びオリジナルハーブボトルを皆さん感性で作られていました。私はハイビスカス、ローズヒップ、レモンピール、ジュニパーベリーに甘めが好きなので氷砂糖をチョイスし帰ったらジンを注ぎ入れる予定です。でき上がりが楽しみです。
オリジナルハーブボトル作り
その後、初公開の蒸溜所の見学をさせて頂きました。初めて見る大きくて立派なドイツの銅製の蒸溜機やその他の機材も見させて頂きました。何よりも蒸溜所はとても清潔に保たれていました。ボトルのこだわりや気を付けている事、積丹ジンの海のブルーをイメージした色を出す大変だった事などを話してくれました。が、何よりも製品を作る喜びの方が大きいと私は感じました。
この事業をしたキッカケは町おこしだったそうです。自分達のできる特性を生かし近隣の企業とのコラボでのお手伝いも考えているそうで素敵だなぁと思いました。ここでは皆さんハーブティーと数種類のスピリッツの試飲を堪能しました。
このイベントに参加してみて、大自然の中普段出会えない植物に会い、触れ、香りを満喫し、ガーデンの脇の野原で初めて出会った参加者とお喋りしながらお弁当を食べ、ふと小さな頃の自分に出会えた気がしました。野原を駆けずり回り、夢や希望に溢れていた頃を…そして、夢を諦めかけている今の自分にも出会いました。素晴らしい出会いばかりがありました。
ガーデンは土の香り、植物達のいろんな香り、太陽の暖かい日差し、そよそよとそそぐ積丹のミネラル豊富な潮風、虫の鳴き声、鳥のさえずりが響いていました。積丹スピリットで働いている方達は皆、瞳に輝きがあり笑顔が絶えませんでした。
このイベントの企画、運営、同行スタッフ、北海道スピリットの皆様、心地よい時間をありがとうございました。
初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第63号 2023年4月