メディカルハーブとして有効な樹木
「 クスノキ(カンファー) 」
【 学 名 】Cinnamomum camphora
【 科 名 】クスノキ科
【使用部位】材、枝、葉
【主要成分】
精油(カンファー、カリオフィレン、リモネン、α-ピネン、ゲルマクレン、
1,8-シネオール、サフロール、リナロール)
【 作 用 】抗菌、消炎、強壮、局所刺激
【 適 応 】神経痛、リウマチ、打ち身、疲労、湿疹、ニキビ、歯痛
「 モミ 」
【 学 名 】Abies firma
【 科 名 】マツ科
【使用部位】葉、枝/水蒸気蒸留法
【主要成分】α-ピネン、l-リモネン、酢酸ボルニル、フェランドレン
【 作 用 】血行促進、緩和、強壮、賦活、抗菌
【 適 応 】
咳や喉の痛み、気管支炎、鼻水、鼻詰まり、呼吸器系の不調、
冷え、神経痛、関節痛、筋肉痛、腰痛、肩こり
「 スギ 」
【 学 名 】Cryptomeria japonia
【 科 名 】ヒノキ科
【使用部位】樹脂、葉
【主要成分】
葉:精油(α-ピネン、β-ピネル、カンフェン、サビネン、リモネン)
木部:精油(δ-カジネン、フェルギノール)
樹脂:クリプトメリン酸
【 作 用 】抗炎症、鎮静、強壮、抗菌、血行促進、鎮痛
【 適 応 】ひび、あかぎれ、皮膚の不調、緊張、冷え、肩こり、疲労
「 シラカバ 」
【 学 名 】Betula platyphylla subsp. mandshurica
【 科 名 】カバノキ科
【使用部位】葉、樹皮、樹液
【主要成分】
ベツリン、サポニン、フラボノイド誘導体、ヒペロサイド樹脂、
タンニン、セスキテルペン
【 作 用 】
利尿、抗菌、鎮痛、胆汁分泌促進、解熱、収斂、止血、むくみ、
関節炎、痛風、尿路結石
【 適 応 】感染症
「 ヒノキアスナロ(ヒバ) 」
【 学 名 】Thujopsis dolabrata var. hondae
【 科 名 】ヒノキ科
【使用部位】地上部
【主要成分】ヒノキチオール
【 作 用 】抗菌
「 リンデン 」
【 学 名 】Tilia europaea
【 科 名 】セイヨウボダイジュ
【使用部位】花部(苞)、葉部
【主要成分】
フラボノイド配糖体(ルチン、ヒペロシド、ティリロシド)、アラビノガラクタン(多糖類)、
タンニン、カフェ酸、クロロゲン酸、精油(ファルネソール)
【 作 用 】発汗、利尿、鎮静
【 適 応 】かぜ、上気道カタル、高血圧、不眠
「 ヒノキ 」
【 学 名 】Chamaecyparis obtusa
【 科 名 】ヒノキ科
【使用部位】枝
【主要成分】精油(カジネン、α-カジノール、α-ピネン)
【 作 用 】鎮静、緩和
【 適 応 】緊張、集中力低下
「 マツ 」
【 学 名 】Pinus spp.
【 科 名 】マツ科
【使用部位】葉、樹脂
【主要成分】
クロロフィル、ビタミンA・C・K、鉄、リン、
精油(1.8-シネオール、α-ピネン、β-ピネン、l-リモネン)
【 作 用 】血行促進、利尿、抗炎症、強壮、血液浄化
【 適 応 】動脈硬化、高血圧、湿疹、かゆみ、むくみ、冷え、食欲不振、尿路感染症
初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第64号 2023年6月