夏のアフターケアに ふわふわサフランクリーム
高級ハーブとして知られている「サフラン」。
旧約聖書の中では「芳香を放つハーブ」として記され、古代ギリシャやローマでは香水として重宝されていたそう。
アーユルヴェーダでは、トリドーシャ(3つの体質全て)を鎮静する作用をもつとされています。
新陳代謝を促し、血液、循環器、女性の生殖器系を活性化、強壮、若返りのハーブといわれ、お米、牛乳、ギーなどと同じように、サットヴァ(純粋性)の質をもつ、有益なハーブです。
今回はそのサフランを使った夏の強い日差しを浴びたお肌「シミ・シワ対策に!!」のための、 “ふわふわフェイシャルクリーム”を作ります
[材料] 約50mL分
サフラン浸出液30mL
(精製水30mLにサフラン3~5本)、精油(全3滴)
※おすすめブレンド…ローズ2滴、サンダルウッド1滴
[*材料A]
セサミオイル10mL
精製シアバター5g
パーム乳化ワックス3g
ビーズワックス2g
[用具]
電子はかり
ビーカー(50mL、100mL)
湯せん器具
ミニ泡立て器
電動ホイッパー
ガラスクリーム容器
サフラン(学名:Crocus sativus)
アヤメ科の多年草
赤いめしべを使用
サンスクリット語:kunkumam, kesaram
*妊娠中・授乳中の使用は控える
1年に1度、秋の短い期間にのみ咲く花には、3本に枝分かれした1本のめしべがあり、それらを1つひとつ手で摘み取り、乾燥させたものがスパイスとして利用される。
パエリアやブイヤベースなど、各国の名物料理に欠かせないハーブです。
作り方(使用期限:1カ月程度)
① 精製水にサフランを入れ、3時間程度置き、浸出液を作っておく。
② 100mLビーカーに*材料Aを入れる。
③ 50mLビーカーにサフラン浸出液を入れる。
*ここでサフランは取り除く。
④ ②と③を湯せんにかけ、②が完全に溶けたら、湯せんから外す。
⑤ ②に③を少しずつ加えながらミニ泡立て器で3分ほど混ぜる。
⑥ さらに電動ホイッパーで全体がなじむまで3分ほど混ぜる。
*分離しているような状態の時は、まだ混ぜが不足している証拠です。
⑦ クリーム状になったら、精油を入れ、ミニ泡立て器で混ぜ、ミニへらを使ってクリーム容器に入れて完成!化粧水で整えた後、顔全体、首やデコルテになじませてお使いください。
*クリームが冷めてからふたをしてください。
*黄色の色素は徐々に抜けていきます。
POINT 精油を扱う上での注意点
- エッセンシャルオイルをお使いの際は取扱説明書をよくお読みください。
- 原液を直接肌に塗ったり、目に入れたりしない(皮膚についた場合は、大量の水で洗い流す)。
- 内服、飲用はしない。
- 引火する可能性があるため、火気に注意。
- 直射日光のあたらない場所に置く。高温多湿を避ける。
- 子どもやペットの手の届かない所に保管する。
- 妊産婦・乳幼児への使用と、高齢者・既往症のある方への使用は注意。
- 光毒性のある精油には特に注意。
- ご使用前にはパッチテストを行い、トラブルが起きないことを確認してください。
アロマクラフト作りの注意
- アロマクラフトを手作りする時は、手を洗い、清潔な器具類を使用する。
- 手作り化粧品は個人で楽しむためのものです。
- 品質、保存には十分に注意し、自己の責任において使用する。
- 香りが製作時より変化した場合は使用期限内でも使用を中止する。
- 手作りクラフトを、許可なく他人に販売することは、薬機法で禁止されている。
アーユルヴェーダとは
5,000年の歴史をもつインド・スリランカ発祥の伝統医療。「よりよく生きるための教え」として、瞑想やヨガ、オイルマッサージ、呼吸法、ハーブを用いた食事療法などを毎日の生活に取り入れて、病気を予防し、心と体の健康を保つことを目的としています。
初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第64号 2023年6月