「お香の世界でのハーブを学ぶ」イベントレポート
日程:2023年11月26日(火)【関東地区イベント】
11月の最後の日曜日、新川崎にて開催されたイベントに参加しました。
講師はお香の専門店の「香源」様で、初心者でも学べるように、「そもそも香木とは何ぞや」というところからご説明をいただけました。
香木とは「伽羅」「沈香」「白檀」の3種類であり、白檀がビャクダン科の樹木で、樹木本体の中心部・根を香木として扱うのに対し、伽羅・沈香は、ジンチョウゲ科アキラリア属またはポリスキラス属の樹木の樹脂に、バクテリアやアリのビ酸がついて固まったものだそうです。また、沈香のうちベトナム産の質が高いものだけを「伽羅」と呼ぶのだそうです。
今回の講義では実際に、貴重な伽羅・沈香・白檀のお香を「聞かせて」いただけました。お香の世界では香りを嗅ぐことを「聞香(もんこう)」というのだそうです。沈香の華やかな香りに対して、高価である伽羅の、静かで奥ゆきのある香りが印象的でした。
最後の実習では、白檀をベースに、様々な漢薬原料(漢方薬系の香原料で、白檀を引き立てる役割をする)を思い思いに増減しながら、オリジナルの匂い袋を作りました。
ご用意いただいた漢薬原料には、かっ香(パチュリ)・丁子(クローブ)・安息(ベンゾイン)・龍脳(フタバガキ科の樹脂)・山奈(ジンジャーリリー)・茴香(スターアニス)・桂皮(シナモン)がありました。普段馴染みのあるスパイス(漢方薬でもある)やハーブもお香の材料となるのだと驚きました。丁子や茴香は知っている香りそのままでしたが、香原料のパチュリは、育てている植物や精油の香りとはまた違う香りがしました。他にも、カモミールなども香原料となるそうです。香原料それぞれを、ひとつひとつ香りを確かめてからブレンドしていくと、だんだんと香りに奥行き、深みが感じられました。
完成後、周りの方と香り比べをさせていただくと、ほんの少しのブレンド量の違いでも、香りの印象が随分違いました。
お香には、魔よけやお清めとしての用途もあるそうです。私も自分の匂い袋を嗅いだ時、精神の自分軸がクリアに示された気がしました。自分(の霊性・精神性)を整えるというのも大切なことで、香道はそれに寄与するのだと、体験を通して理解できました。
大変貴重な経験をさせていただきました。香源様、JAMHA担当者の皆様、ありがとうございました。