2024.2.5

薬用植物園見学会 in 神奈川

メディカルハーブコーディネーター

遠藤梨絵

日程:2023年10月14日(土) 会場:北里大学薬学部附属薬用植物園

薬用植物園内

北里大学には薬草植物園があることは前から知っていたのでずっと気になっていた大学でした。イベルメクチンを調べていた時に大村教授を知り、北里大学も知ることになったのがきっかけです。

そんな中、JAMHAでの開催イベントに見学会があることを知り、すぐさま応募をさせて頂きました。

当日は念願叶いワクワクが止まりませんでした。薬に頼らず人間そのもののもっている自然治癒力を補ってくれる土や草木たち。北里大学ではどのように研究をしているのか興味がありました。

薬草園は大学の1番奥にあり、まるで森の様な佇まいで私たちを待っていてくれています。

今回、古平先生に引率をして頂いての約2時間の体験見学。園内の薬草一つひとつを丁寧に説明して頂きました。それぞれの薬草に関する雑学も楽しく、例えばハマビシ、キキョウ(天然もの)、ミシマサイコ、シコン。この4種類は漢方の原料、生薬の絶滅危惧種であることやシソをなぜ紫蘇と書き、蘇りを使うのかというと昔中国で食中毒に苦しんだ人々に与え治したことから苦しみから蘇るという意味でシソの葉色の紫に蘇ると書いて紫蘇となった話など見て、触って、聞いて、実際に薬草を食べて、身体全てを使い五感をフル稼働させた楽しい見学会はあっという間に過ぎていきました。

トロロアオイ トロトロの根っこを使って和紙を漉く

何より、驚かされたのは植物たちの配置です。ガーデニングであれば相乗効果のある植物たちを近くに置いたり、彩りだったりを考え配置しますが、この薬草園は効果効能ごとに区画されメディカル重視。薬を学ぶ学生さんたちが観察や比較をしやすくする為にと細やかな気遣いが詰め込まれています。

生薬の絶滅危惧種ハマビシ

草木の力は万能で、人をリラックスさせたり治癒させたりと1つの植物からたくさんの効果効能があります。1日を通して、もっと自然と向き合い自然を大切にし丁寧な生活をしていきたいと考えさせられました。

蘇葉 蘇りの生薬シソ

また機会がありましたら参加させて頂きたいと思います。学びの多い見学会をありがとうございました。

初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第66号 2023年12月