2024.6.12

薬用植物園見学会 in 埼玉 生活の木 薬香草園

日程:2023年10月27日(金)  会場: 生活の木 メディカルハーブガーデン薬香草園
ハーバルセラピスト 大上とも子

10月末ながら残暑を感じる日差しの中、埼玉県飯能市の生活の木薬香草園での見学会に初めて参加しました。
まず、ローズマリーの蒸留と、参加者12人を4グループに分けて、ルームスプレーとボディーミルク作りを体験。容量180Lの大きな高強度ステンレス製の蒸留釜に3㎏のドライハーブを入れ、軟水器を通した水道水で水蒸気蒸留。数分で精油を含んだ液体がポタリポタリと流れ出て、フレッシュなローズマリーの香りで室内が満たされました。採れたてならではの新鮮な香り。この大量のドライハーブから取れる精油は約20~30mLとのことで、その貴重さを実感しました。抽出された芳香蒸留水と精油を使って作ったボディーミルクは、香りのさわやかさと、肌につけた後のなめらかさがとても気に入りました。
お土産として持ち帰った50mLをその後も継続して使っています。

大きな蒸留釜で蒸留体験
ローズマリーのドライハーブ3kgは新鮮な香り
ビーカーに入れた芳香蒸留水などを湯煎で温める

そしてハーブガーデンの見学です。赤、紫、青など色とりどりの花が咲き誇り、紅く染まった葉からは秋の気配が感じられました。ガイドの方から、ベチバーの根からはクラフトジンが作られることや、ニオイヒバのチンキはイボ取りにも使われることなど、実際に植物を見ながら詳しいお話を伺い、とても興味深い経験となりました。
ハーブの使用用途別に「WOMAN」(女性に役立つクラリセージやバタフライピーなど)、「SKIN」(肌に良いコモンヤロウなど)といった14のタイトルをつけて区切られた花壇「薬香草の丘」など、非常に機能的に管理されていることに感心しました。
この薬香草園が来年には閉鎖されてしまう予定だと聞き、本当に残念でなりません。この場所の植物たちの行き先はまだ未定とのことでしたが、せめてその命を失
うことなく、生かされていっていただきたいと切に願います。また、このような施設が増えてほしいと思います。

以前から来てみたかった薬香草園に思い切って来てよかった。思い出に残る体験となりました。