池兄と巡る、自生する日本のハーブ探索会
日程:2024年6月6日(木) 会場: 多摩川河川敷周辺
ハーバルセラピスト 南野紫乃
6月6日、JAMHA主催のイベント「野草観察ツアー@多摩川」に参加してきました。講師は池兄こと池村国弘さん。この日は時々晴れ間が見える曇りがちの空で観察会にはうってつけのお天気。池村先生のお人柄そのままの明るいトークとともに、参加者のみなさんと和気あいあい、楽しい野草散策となりました。
10時にJR矢川駅で待ち合わせて15分ほど歩いて多摩川河川敷へ。河川敷の土手は見事に草に覆われていて、“草を観る目”を持たない私にとっては、ただただ圧倒されるばかりの光景が広がっています。池村先生はそんな草だらけの土手の中から、これはキクイモ、これはクコ、これはナワシロイチゴですよー・・・ひとつひとつ魔法のように見つけ出しながら、私たちを案内してくださいました。
この日のメインは“セントジョーンズワート”を河川敷で観察すること。ハーブの教科書にも出てくるメジャーどころの“セントジョーンズワート”が多摩川河川敷に自生していることに驚きました。たくさんの草に交じって生えているので見分けるのは難しいですが、花の時期には花びらを手でこするとヒペリシンの赤い汁が手に付くので見分けるポイントになるとのこと。実際に手でこすってみると、たしかに赤黒い汁が手の先に付きました。セントジョーンズワートのヒペリシンのことは知識として知ってはいましたが、こうして実際に目で見て体験することで“生きた知識”として自分の中に落とし込むことができ、とても貴重な経験となりました。
テリハノイバラもちょうど花の盛りで、匍匐性の枝葉を四方に伸ばしながら白い花を一面に咲かせていました。池村先生はこの花をアルコールに浸けて、ほんのりバラの香りがする消毒用チンキ材を作られるそうです。河川敷には本当にたくさんの草木が生えていて、それぞれの特性を知ることで暮らしに活かしていくことができるのですね。ハーブを暮らしに活かす実践の場としての河川敷の可能性を感じました。 河川敷には自然に生えた草や木がその季節ごとに生い茂ります。今回は、梅雨入り前の河川敷の様子を池村先生の楽しいご案内のもとでたっぷりと観察することができました。次回また季節を変えて、河川敷の野草観察ツアーが開かれるのを今から心待ちにしています。