大正時代に途絶えた まぼろしの『京の水藍』
日程:2024年7月5日(金) 会場:京都ほづ藍工房株式会社
メディカルハーブコーディネーター 折立美奈子
梅雨の合間の真夏のような快晴の日、京都の亀岡で開催された【まぼろしの京の水藍】イベントに参加してきました。
京都で藍?という印象もありましたが、実は大正時代までは京都も良質な藍の生産地だったとのこと。
今回訪れた「京都ほづ藍工房」の吉川代表をはじめ地域の皆さんは、時代の流れの中で一時はすたれた栽培を復活させて今は亀岡の地で京の水藍の復活のために様々なチャレンジをされています。
ジャパンブルーという言葉がありますが、歴史的に見ても藍からとられる色・ブルーは植物からとられる天然色素として、日本でも、また世界でも実は様々な場面で活用されてきたもの。
今回、藍の講座を担当くださった武村葉子先生からも人と藍の関わり、藍や藍染の魅力などを歴史的な観点からもたくさん聞くことができました。
合成藍が開発されてもなぜ人は自然な藍に魅了されるのか?
藍という植物の先にある色やその植物がもつ役割、そこには化学の力だけでは感じられない大切な奥深さがあるということを先生のお話からも感じられました。
そして、その色の体験をさせてもらったのが、工房でのTシャツの藍染め体験!(体験は琉球藍を使用)
デザインの仕方、液への浸け方によって誰1人同じものはなく、並ぶとほんとに10人10色の素敵な藍染作品です。
そして、藍は食すこともできる!
藍葉にはポリフェノールが多く含まれているということで、抗酸化力などが期待できるそうです。この日はランチに藍葉を使った藍づくしの薬膳弁当やハーブティーをいただいたり、持ち帰ってお茶にして飲めるようにと京の水藍の畑で葉の摘み取り体験もさせていただき、食としての活用にも触れることができました。
植物をまるごと全部楽しむ。藍の魅力をいろんな視点から学べた充実の一日でした。
いつも楽しく学べる企画を盛りだくさんな内容で主催くださるスタッフの皆さん、ありがとうございました!