小樽薬科大学薬用植物園(薬用植物園見学会in北海道)
2017年7月22日(土)、小樽薬科大学の薬用植物園見学会に参加してきました。前日までの大雨が嘘のような快晴に恵まれ、絶好の見学会となりました。薬用植物園は小樽の銭函駅から車で10分ほど山のほうにあり、眺望は大変よく石狩湾や札幌の西区、東区が見渡せます。30名の参加者は標本館前に集合し資料室に移動。標本館内には、ここで採れた生薬の瓶詰めがたくさん保存してあります。
第1部は小樽薬科大学の小松健一先生による「北海道後志地方の薬学史」の講義でした。スライドでアスパラガス発祥の地は岩内町であることやバリウムについてわかりやすくご説明いただきました。
第2部は小樽薬科大学の山下先生による見学会がスタート。人数が多いため2班に分けて移動。小道を入るといきなり桑の木があり、『実を食べてもいいよ』の一言で一斉に食べ始めました。酸っぱい!小学生のときに道端で食べたことを思い出しました!続いてベリーのコーナーではハスカップやカシス、アロニアが食べ頃を迎えていました。これも味見をして次はトリカブトへ。間違いやすいヨモギとの違いを実際に植物を見て教えていただきました。ここのトリカブトは全国一毒性が強いのだとか。雪が深い、潮風、寒いなどの厳しい環境で毒性が増すそうです。その後は、甘草も実際に根を抜いて食べて、甘いことを確認。フェンネルも山椒のような味でした。エゾウコギやハマボウフウなど北海道独自の植物やセンキュウ、マオウ、ホップ、五味など身近にある植物を触って、見て、味わって、香りを嗅いでと五感で楽しんだ一日でした。
初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第42号 2017年12月