2017.12.1

北海道ハーブを語る・味わう

日本メディカルハーブ協会北海道地区委員

田中亮

2017年9月1日(金)、丸井今井 札幌本店内にあるブラッスリーコロンさんにて、第1回の北海道地区イベント「北海道ハーブを語る・味わう」が開催されました。ディナーを食べながら北海道ハーブに触れてみようという企画で、JAMHAイベントでは珍しく18時からの開催です。遅い時間のスタートにも関わらず、多くの方が足を運んでくださいました。

まず“北海道ハーブ”について、田所講師に熱く語っていただきました。田所講師はシニア野菜ソムリエなどの資格をおもちで、シニアハーバルセラピストとして活躍されています。北海道ハーブとは、本イベントの仕掛け人でもある、北海道アルバイト情報社のプロジェクト「いいね!農style」さんが使用している言葉で、特定のハーブを指すものではなく、もともと北海道で育っていたハーブや今盛んに道内で育てられているハーブを合わせてそう呼んでいます。

そして話は田所講師が監修されている豊滝ハーブガーデンへ。四季折々の北海道ハーブに触れることができ、また頻繁にイベントも行っているそうです。まるでわが子の自慢をする母のように、生き生きと、力強くお話される田所講師の姿がとても印象的でした。

いよいよブラッスリーコロンの塚田シェフによる料理の紹介です。普段から北海道ハーブを使用した自慢の創作料理をふんだんに提供しているとのこと。フランスでチーズ農家へ住み込んで学んだ地産地消の考え方や生産者を大切にするシェフの思いが、料理一品一品に込められているようでした。

おいしい!道産の野菜や魚、北海道ハーブを巧みに使った前菜。彩り豊かなお皿には、ハマナス香るトマトのピクルスなど「北海道らしさ」があふれていました。夏野菜をふんだんに使ったソースで彩られたハンバーグ。道産小麦100%で作られている自慢のパンたち。パンはおいしすぎてお代わりをしてしまうほど。最後にフレッシュローリエを使用した珍しいジェラート。思い出しただけで笑顔になってしまう、そんなすばらしい料理たちでした。

一般に、ハーブは料理に使いづらい。皆さんはそんな印象が強いと思います。特に日本人は、欧米人と比べて西洋ハーブとのつき合いが浅く、日本料理では、あまり使用されません。しかしながら今、周りを見渡せば、自生・栽培を問わずさまざまなハーブが北海道の地に根をおろしています。まずは身近にあるハーブたちを「おいしく食べること」から始めてみませんか?

きっとすばらしい出会いが待っていることでしょう。

最後に、開催にご協力いただきました田所講師、並びにブラッスリーコロン様、いいね!農Style関係各位、何より参加いただいた皆様に厚く御礼申し上げます。

北海道ハーブで染めた布を披露する田所講師

北海道ハーブをふんだんに使用した塚田シェフによる料理

初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第42号 2017年12月