フリータイムの3回目、オプショナルツアーに参加
ハワイアイランズツアー3日目は終日フリータイム。JAMHAオリジナルオプションのマウイ島東部ハナにあるNTBG(国立熱帯植物園)のカハヌガーデンを訪れるツアーに参加しました。朝早く出発しオアフ島からマウイ島カフルイ空港に到着、そこからモクレレ航空の9人乗りのセスナ(小型飛行機)に乗り換えて東部のハナへ向かいます。セスナに乗るのは初めてで緊張しましたが、この日は晴天で揺れも少なく、機内から海岸線やハレアカラ山のすばらしい景色を楽しむことができました。
マウイ島の小さくて美しい町ハナは「ヘブンリー(天国のような)ハナ」とも称され、ハワイでも多くの自然が残る数少ない場所のひとつです。ハナに到着するとすぐに爽やかな心地よい風や優しい空気を感じました。目的地のカハヌガーデンは昔、ハワイアンが住んでいた重要な農業地区でした。また、ここにはハワイ州最大のピイラニハレ・ヘイアウもあります。ヘイアウとは古代ハワイの神殿、祈祷や儀式などを行うためにハワイアンが建てた神聖な場所です。ハワイにはいくつか存在していますが、そのほとんどが現在は跡が残るのみとなっています。ピイラニとは16世紀に君臨し、マウイを統一した偉大な首長の名前です。13世紀頃に建てられたとされるこのヘイアウをほぼ現在に近い形に整備し、拡大したといわれています。
カハヌガーデンの中に入っていくと、目の前には広大な土地、たくさんの溶岩が積み重なったヘイアウ跡は近づくほど大きさに圧倒されました。敷地の奥に進むと美しいハナの村や海も見えました。そして、ハワイアンの生活に欠かせなかったパンノキやココナッツ、バニラ、タロイモやサトウキビ、バナナなどのカヌープランツがエリアごとに分かれていて、ガイドを受けながら散策を楽しみました。ガーデンをゆっくりと静かに歩いた時間は、きっと参加者の誰もが目に見えない自然のエネルギーを感じ、荘厳な空間に身を置いていたことと思います。まさに聖地でした。
そのほかにもハナの町を車で移動しながら各所を巡りました。ハナビーチパークで海を見ながら昼食をとり、ハセガワ・ジェネラルストアというお店に行きました。マウイ島にいるのにまるで日本の古き昭和を思わせるような佇まい、その名の通り長谷川さんという日系人兄弟が100年以上前に農場で働く人のために始めたお店で、小さな店内には生鮮食品から日用品まで揃い、今もハナで暮らす人々にとって百貨店のような存在だそうです。私たちもしばらく買い物を楽しみました。それからハナ牧場の初代所有者ポール・フェイガンを記念して作られた巨大な十字架がある高台でハワイ島を眺め、最後はワイアナパナパ州立公園に立ち寄りました。きれいなブラックサンドビーチとその横には洞窟もありました。この日の洞窟は立入禁止でしたが、溶岩でできた海岸は海の色も景色も神秘的でした。
歴史や文化に触れた風景の数々、私にとってマウイ島ハナは自然に心が映る場所でした。すばらしいオプショナルツアーに参加させていただきありがとうございました。
初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第43号 2018年3月