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メディカルハーブ事典
第4弾 若年女性のやせについて考える 食環境の改善のすすめ
厚生労働省では2022年3月産学官の協力を得ながら、国民に向けて食生活の改善を行うために「健康的で持続可能な食環境イニシアチブ」事業を設置しました。この事業では、日本が注力し取り組むべき主な栄養課題として、「食塩の過剰摂取」・「若年女性のやせ」・「経済格差に伴う栄養格差」の3つ・・・
ショウガ:胃腸のためのハーブを学ぶ
【学名】 Zingiber officinale Roscoe 【科名】 ショウガ科 【使用部位】 根茎 【主要成分】 精油2.5〜3%(ジンギベレンなど)、辛味成分0.6〜1%(ジンゲロール、ジンゲロン、ショウガオール) 【作用】 消化機能促進、利胆、代謝促進、制吐、消炎、鎮・・・
日本のハーブ:ヒキオコシとエンメイソウ
薬草園にはヒキオコシが植えられている。ヒキオコシは生薬名をエンメイソウとして第5改正日本薬局方に収載されたことがある。第二次世界大戦で、ヨーロッパからの生薬が入手困難になり、国産生薬を利用することとなった。その代表が苦味健胃薬のゲンチアナで、エンメイソウを代用にした。多くの家庭・・・
ハーブ療法の母・聖ヒルデガルトの自然学:聖ヒルデガルト帰天祭
9月17日、聖ヒルデガルト帰天祭おめでとうございます。2010年9月1日に教皇ベネディクト十六世が236回目の謁見の中で「ビンゲンの聖ヒルデガルト」について話され、その後2012年「教会博士」に任じました。 以下はその抄訳です。 「12世紀ドイツに生きた、ビンゲンの聖ヒルデ・・・
植物たちが秘める健康力:〜日本人の長寿を支える“温州ミカンの力”〜
温州ミカンの祖先は中国からもたらされましたが、江戸時代の前期に、鹿児島で栽培されていたとき「タネなし」が生まれました。中国のミカンの集散地として名高い「温州」にちなんで、名前がつけられたため、「中国生まれ」のような印象を受けますが、この果物は、正真正銘の日本生まれです。皮が剥き・・・
日本のハーブ:イカリソウとインヨウカク
イカリソウの薬効、強精作用に関しては、既に(会報誌No.30/2014)に記したが、生薬としてのインヨウカク(淫羊藿)及び薬草園に生育しているイカリソウ類を記す。薬草園で栽培されているイカリソウ類は、イカリソウ、ウラジロイカリソウ、キバナイカリソウ、ホザキノイカリソウである。ホ・・・
リンデンの植物学と栽培
分類・名称 分類 リンデンは、アオイ科(Malvaceae)ティリア属(シナノキ属;Tilia)の落葉高木です。 ティリア属は、クロンキスト体系や新エングラー体系などの旧分類体系ではシナノキ科でしたが、遺伝子解析によるAPG分類体系では、アオギリ科やパンヤ科と共にシナノキ科が・・・
ハーブ療法の母・聖ヒルデガルトの自然学:聖ヒルデガルトの心のケアと『緑の力』
令和6年能登半島地震により被災された方々、ご家族、ご関係の皆さまに、心よりお見舞いを申し上げます。お心とお身体の安寧が1日も早く来ることをお祈りいたします。 聖ヒルデガルト療法のヘルスケアには、「深い悲しみから生み出た怒りを泣くこと、唄うこと、緑の力を取り入れることでゆっくり・・・
かぜ対策に有効なハーブ
「 ミント 」 【 学 名 】Mentha piperita(ペパーミント) Mentha spicata(スペアミント) 【 科 名 】シソ科 【使用部位】茎葉 【主要成分】精油(ℓ-メントール、メントン、メントフラン)、フラボノイド(・・・
植物たちが秘める健康力:〜日本人の長寿を支える“ダイズの力”〜
和食パワーを支える代表的な食材として、前号では、おコメを取り上げましたが、今回は、ダイズです。これは、東アジア原産のマメ科の植物で、日本には、縄文時代〜弥生時代の初期に中国から伝えられました。 「ダイズ」は植物名ですが、その果実である豆にも「ダイズ」という語が使われます。「大豆・・・