MONOGRAPH PLUS
モノグラフ+
メディカルハーブの誕生 (1)
メディカルハーブはいつ頃、その利用が始まり、治療薬として確立していったのだろうか。ひとくちにメディカルハーブといっても多種多様であり、その起源をひとつにまた、ひとりの人物に絞り込むことはできないかもしれない。今回はこの問題にメスを入れてみることにしよう。 個人的な体験だが、最初の・・・
カワラヨモギの薬用部位、インチンコウとメンインチン
キク科の花の特徴 ヨモギの仲間はキク科の植物だが、綺麗な花は見られない。綺麗なキクの仲間は舌状の花がある。キク科の特徴は頭状花序に花をつけることである。頭状花序は舌状花と管状花からできている。ヒマワリは周辺に舌状花があり結実しない。中央部には管状花があり、管状花は両性で果実をつけ・・・
ハーブ療法の母・聖ヒルデガルトの自然学(1)
聖ヒルデガルトの生涯
はじめに アロマやハーブのテキストにも紹介され、自然療法の母といわれたヒルデガルト・フォン・ビンゲンは、マルチクリエイターです。女性が本を書くことや勉強することが許されない時代に初めて教皇に認められ、治療法や哲学書でもある『道を知れ』という古文書を書き残します。また、最古の歌劇・・・
ハーブ療法の母・聖ヒルデガルトの自然学(2)
ヒルデガルト治療学の基本
はじめに 薬草学、自然療法の母と呼ばれ、自然学、医学、看護学、哲学、音楽などの幅広い分野で才能を発揮した中世ドイツの修道院長、聖ヒルデガルト・フォン・ビンゲン。彼女が書き残した『自然学』『病因と治療』などの古文書は、古代ギリシアの考えを踏まえつつ、自然や人間への彼女オリジナルの見・・・
西表島に見られる野生ラン
私が石垣島へ移住して、今年で30年になります。もともとは東京で生物画家として仕事をしていたのですが、当時出版社から依頼され『原色日本の野生ラン』の続編を描き始め、全国のフィールドへ行き現地で写生をしてきました。東京大学の故前川文夫名誉教授執筆の本編は昭和35年に出版され、名著とし・・・
日本のハーブ #45 :ヨモギ属の利用
利用されているヨモギ属植物 ヨモギ属の植物は世界各国で薬用として利用されています。成分がマラリヤの治療薬アルテミシニンの原料であるクソニンジンArtemisiaannua や駆虫薬のサントニンの原料のシナヨモギArtemisia cina やクラムヨモギArtemisiakurr・・・
植物たちが秘める“健康力”「ポリフェノールの働きとは?」
前号では、植物たちが、自分のからだを守るために抗酸化物質をつくり、それらの物質を私たち人間は健康を守るために利用させてもらっていることを説明しました。今回は、抗酸化物質のポリフェノールが、どのように、私たちの健康に貢献しているのかを紹介します。ポリフェノールというのは、実は、8,・・・
舞鶴草・姫委蕤の大群落 – 襟裳岬の植物エネルギーをお届けします!第2回
はじめに 今年も、6月5-6日、6月9-10日の2回、日高路の貴重な植物たちの開花状況調査のために襟裳岬を訪れました。襟裳岬の大地は6月になると、多くの植物たちはそれまで溜め込んでいたエネルギーを一気に開放するように花を咲かせ始め、枯れ葉色の大地を、しだいに華やかな大地に変えてい・・・
美肌に導くハーブを学ぶ:ローズヒップ
ROSEHIP ローズヒップ 【 学 名 】 Rosa canina L. 【 科 名 】 バラ科 【使用部位】 偽果 【主要成分】 ビタミンC、ペクチン、植物酸、カロテノイド、フラボノイド 【 作 用 】 ビタミンCの補給、緩下 【 適 応 】 ビタミンCの消耗時の補給、インフ・・・
【北の植物】ユキザサ(雪笹)
漢方の教科書をひもときますと、漢方の中で最も大切な『気』とは、「生体の総ての機能や物質に関わる根源的な生命エネルギーであり、目で見ることができない。陽気とも元気ともいう」こう記載されています。 ところで、地球が元気でなければ、地球上に生きる私たちが元気でいられるはずはありませんね・・・