MONOGRAPH PLUS
モノグラフ+
【北の植物】ミヤマトウキ(深山当帰)
今回は、脆もろく崩落しやすい切り立った岩壁の割れ目に生きる、生命力たくましいセリ科の薬用植物であるミヤマトウキを紹介します。 私の研究テーマのひとつに、重要な薬用植物や貴重な植物たちの新たな自生地探索調査研究があります。北は礼文島から南は襟裳岬までを定期的に訪れ、主に林道沿いの道・・・
ホーソン ─心臓を守るハーブ
1.はじめに 皆さんは「シュロップシャーの老女」という言葉を聞いたことがありますか? シュロップシャーとは英国のウエスト・ミッドランズの地名ですが、そこに住む身なりの貧しい老女が医者でも治せない数多くの水腫の患者をハーブで救ったという歴史があります。当時の医師なら面子めんつを潰さ・・・
【ホーソン】
日々の健康維持に使う、心臓のためのハーブ
私が数年前に1年ほど住んでいたドイツでは、5月頃に遠目には桜に似た白い小さな花をぎっしりと咲かせる木をよく見かけました。桜かな?と思って近づいてみてみると、一緒に芽吹いていた葉の形が桜とは異なって、ホーソンだとわかります。 ちなみに、ドイツで春の到来を祝う5月に行われるお祭りでは・・・
【北の植物】ウド(独活)とヒダカイワザクラ(日高岩桜)
北海道医療大学には薬用植物園に隣接した15.3ha(札幌ドーム3個分ほど)の北方系生態観察園があります。そこは、20年前までは笹(クマイザサ)が繁茂するだけの誰にも省みられない荒れ放題の森でしたが、20年間剪定バサミだけで笹を駆除し続けた結果、さまざまな植物たちが地上に現れ花が咲・・・
オーストラリア流ハーブを食に活かす
はじめに 自然療法先進国と称されることもあるオーストラリア。四方を海に囲まれ、コアラやカンガルーなどオーストラリア固有の動物が生息していることで有名ですが、植物もその守られた環境の中、数多くの固有種が生育しています。今回から数回にわたり、さまざまな角度からオーストラリアのハーブ事・・・
セージ(薬用サルビア)
Salviaofficinalisシソ科・多年草 ──シンボル:救済、長寿、慎ましさ 「セージが育つ場所で人はどうして死ぬことができようか」(『サレルノ養生訓』)と、アラビアの格言にあるように、古代から信頼されてきたハーブのひとつ。多岐にわたる神話がその治癒力を物語っています。 ・・・
セントジョンズワートとシソ
セントジョンズワート Hypericum perforatum オトギリソウ科 和名でセイヨウオトリギソウと呼ばれる黄色の花を咲かせる多年草植物で、不安感や気分の落ち込みなどの症状に対するメンタル効果の高いハーブとして知られています。 精油成分と香り 全草を水蒸気蒸留して得られた・・・
アーティチョークの活用法
概要 イタリアをはじめとするヨーロッパやアメリカなどで、花托と総苞片の基部が野菜として食されています。可食部は少ないものの、揚げたり茹でたり、オイル漬けの瓶詰なども売られています。 ハーブティーには主に葉が用いられ、カフェ酸誘導体のシナリンやセスキテルペンラクトンのシナロピクリン・・・