さまざまな使い方を知る
ハーブティー
「ハーブティー」と言われるものには、大きくわけて「浸出液」と「煎剤」の二種類があります。
「浸出液」と呼ばれるものは、もっとも一般的なハーブティーで、ドライハーブを熱湯につけて、数分間浸出させて有効成分を抽出したもののことを指しています。短い時間で作ることができるために、どなたでもはじめやすく、まずはハーブを楽しむために、市販のハーブを購入してご自宅などで楽しむことができます。ただし長期間の保存には向きませんので、その時飲む分だけ、使う分だけを作ります。
「煎剤」とは「浸出液」よりも長めに浸出したティーのことですが、ハーブの有効成分を熱湯で煮出して作ったものです。こちらは一度煮出して作成すれば比較的長期間の保存が可能となり、ホームウェアとして利用したり、化粧品の原料としても利用されたりします。
シロップ剤
シロップは、ハーブを砂糖や蜂蜜を加えて水に混ぜたものを表しています。「ハーブコーディアル」とも呼ばれ、ハーブを抽出して果物や砂糖などの甘みを加えたハーブシロップです。砂糖や蜂蜜と一緒にことことと煮込んだもので、新鮮なハーブを収穫して、それを長く保存するためのものとして、ヨーロッパでは古くから家庭で作られていますのです。ハーブの有効成分の効果が期待できるのはもちろんのこと、甘くまろやかで香りのあるやわらかい味になりますので、小さな子供やハーブティーが苦手な人でも気軽に飲むことが出来ます。またドレッシングと混ぜてサラダを楽しんだり、アルコールで薄めて、さまざまなオリジナルカクテルをつくって楽しむこともできます。
散剤
散剤とは、乾燥させたドライハーブを細かい粉末状にしたものです。散剤を作るために、昔から乳鉢と乳棒が使われ、粉末状になったハーブを「粉薬」として摂取するという使い方をします。この散剤はカプセルにいれてカプセル剤としても利用されています。
チンキ剤
チンキ剤とは、ハーブの有効成分を水とアルコールで抽出したもののことを表しています。
エッセンス(精油)
エッセンスとは、ハーブの有効成分を抽出してアルコールに加えたものを表しています。
軟膏
ハーブの部位のパウダー、もしくは部位それ自体をオリーブオイルやワセリン、ラードなどの油性物質と混ぜ合わせて「塗り薬」として使われるものを表しています。ミツロウが使われることも多いです。
パップ剤
パップ剤とは、生のハーブ、もしうはドライハーブを温湿布として患部に塗布するもののことを表しています。
料理のスパイスとして
食べることが可能で、健康上の効果が期待できるハーブを使った様々な料理を楽しむことができます。ハーブを加えた料理は、健康効果を期待できるでけではなく、料理に独特の味わいと香りを与えてくれます。食用ハーブと人類の歴史は大変古く、紀元前四千年頃から私たちの祖先は食べ物に風味を与えるために、ハーブを活用してきたことが確認されています。